ダル 後半戦は2番手昇格“エースローテ”!15日先発決定

[ 2012年7月10日 06:00 ]

<レンジャーズ・ツインズ>13回、ブルペンで連夜のサヨナラ勝ちを喜ぶレンジャーズのダルビッシュ(左から2人目)ら

ア・リーグ レンジャーズ4―3ツインズ

(7月8日 アーリントン)
 レンジャーズのダルビッシュ有投手(25)の後半戦最初の先発登板が14日(日本時間15日午前10時10分開始)のマリナーズ戦に決まった。4月9日のメジャーデビュー戦に続いて、後半戦もイチロー外野手(38)との対決で幕を開ける。この背景には、球宴後から8月初旬にかけてア・リーグ西地区で優勝を争うエンゼルスと2カードが組まれており、眼下の敵つぶしにダルビッシュを投入するローテーションを編成した。

 2試合連続のサヨナラ勝利でグラウンドにできた歓喜の輪を横目に、リュックサックを背負ったダルビッシュが笑顔で右中間に位置するブルペンから姿を見せた。休養により1日のアスレチックス戦を最後に登板がない右腕が、メジャー初のブルペン待機。延長12回にこの日にベンチ入りしていた最後の中継ぎ投手のフェルドマンが8番手としてマウンドに上がると、ダルビッシュは出番に備えた。「使わざるを得ない状況になったら、彼を行かせた」とロン・ワシントン監督。13回に勝敗が決したため、メジャー初の救援登板は実現しなかったが、前半戦最終戦でも話題をさらった。

 「前半で100(イニング以上)を投げられたのは良かった。普通に適応はできているし、自分なりに普通に仕事ができる状態にはなった」

 16試合で10勝5敗、防御率3・59の好成績を挙げた前半戦を総括したダルビッシュ。主に中4日間隔のローテーションを守り抜き、102回2/3を投げ、79年に並ぶ球団最多52勝で首位ターンしたチームの原動力となった。

 もちろん、球宴明けはエースとして処遇される。メジャーデビューは開幕4戦目の4月9日マリナーズ戦だったが、後半戦は14日(日本時間15日)の開幕2戦目に抜てき。くしくも、デビュー戦と同じマ軍戦に決定した。ただ同戦は2試合で1勝1敗、防御率8・38。イチローにも7打数5安打と打ち込まれているだけに、いきなり真価が問われる登板になる。

 10日(同11日)の球宴で登板すれば、中3日での先発となるにもかかわらず、後半戦の先発ローテーションで11勝のハリソンに次ぐ2番手にダルビッシュを昇格させた背景には、同地区最大のライバル、エンゼルスの存在がある。球宴後から8月初旬にかけて2度の直接対決を控えるため、そこで右腕を投入できるように編成。目下、2位のエ軍には4ゲーム差をつけているが、ダルビッシュに眼下の敵を叩かせることで一気に独走態勢を固める狙いがある。

 試合後は慌ただしく身支度を済ませて、球宴が開催されるカンザスシティーへと移動。「思ったより体は疲れてないが、一番きついのはここから。未知数なところなので」。その視線は、「祭りのあと」に向けられていた。

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2012年7月10日のニュース