岸“獅子奮迅”1失点完投!ソフトB戦連敗止めた

[ 2012年4月26日 06:00 ]

<ソ・西>最後の打者を打ち取りガッツポーズをする岸

パ・リーグ 西武3-1ソフトバンク

(4月25日 ヤフーD)
 最後は思い切り腕を振った。9回2死で西武・岸が投じた140球目は140キロの直球。松田は捕邪飛に倒れた。今季初完投でリーグトップタイの3勝目。チームの2年越しのソフトバンク戦の連敗を7、自身も3年越しの同戦の連敗を5で止めた。

 「ソフトバンクにはチームも自分も去年からやられていたので、何とかしたいと思っていた」

 初回から飛ばしたが、直球はばらついた。3回は3安打を集中され1失点。そこで4回以降は通常、見せ球やカウント球で使うカーブを決め球に加え、6回に4番ペーニャ、7回には松田を空振り三振に仕留めた。今季初の中5日をものともせず、被安打6で10奪三振の力投だった。

 ヤフードームはこの試合前までの通算成績が3勝3敗ながら得意とする球場だ。マウンドの傾斜が急で、上手投げの岸にとっては直球に角度と勢いがつく。昨年5月以来の登板で「マウンドが高く感じるし、投げやすい」と笑顔。捕手の炭谷は「この球場は岸さんに合う。高めの直球がホップしていた」と振り返った。直球が切れれば打者は早めに始動する。だからブレーキの利いたカーブの威力が倍増した。

 昨季はソフトバンクに5勝15敗4分けでCSファイナルSでも3連敗。ポストシーズンも含めれば10連敗中だった。「これで嫌な雰囲気から解き放たれると思う」と渡辺監督。守護神・ゴンザレスら中継ぎ陣の不振もあって9回まで続投させた岸については「粘り強く投げた」と評した。

 チームの連敗も3でストップ。5勝のうち、3勝を岸がもたらしている。エース涌井も不振で2軍落ちし、最下位に低迷する中での孤軍奮闘。細身の右腕がレオの看板を一手に支えている。

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2012年4月26日のニュース