東洋大・藤岡 ドラフト1位指名表明のロッテ“完封”

[ 2011年8月5日 06:00 ]

ドラフト1位指名を表明したロッテ相手に3回無安打無失点と好投した東洋大・藤岡

交流戦 東洋大3―0ロッテ

(8月4日 QVCマリン)
 今秋ドラフトの目玉左腕、東洋大の藤岡貴裕投手(4年)が4日、ロッテ2軍との交流戦に先発。3回を無安打無失点に抑えた。今年から解禁された大学生とプロの練習試合で、すでにドラフト1位指名を表明しているロッテを相手に志願登板。チームをプロ相手の白星に導き、その高い評価にたがわぬ実力をロッテ関係者に見せつけた。

 高い評価に結果で応えた。5月の段階で、10月末のドラフト1位指名を表明したロッテ。その2軍を相手に、3回を打者9人で抑えた藤岡は「(1位と)表明してもらった以上、悪い投球はできないと思っていた。そこでゼロに抑えられて良かった」とうなずいた。

 四球で唯一の走者を許した初回1死一塁。日本代表でバッテリーを組んだ青学大出身の小池を空振り三振に斬った。勝負球はフォーク。「去年まであまり投げなかったので、小池さんの頭にはないかな」とニヤリ。走者が盗塁死し、三振併殺に終わった小池は「去年は使いたくても使えなかった球」と成長した姿に脱帽した。続く2イニングは危なげなく連続3者凡退で、毎回の3三振を奪った。

 「普通ならキャンプの時期だし投げてないと思う。1位指名をいただき、ぜひ投げてみたい思いもあった」。日米大学野球から7月11日に帰国し、本格的な投球練習は1週間前に再開したばかり。秋に向け調整途上だが「投げるか?」という高橋昭雄監督の問いに首を縦に振った。最速153キロの直球は142キロ止まり。全開にはほど遠いが、それでも2軍打線を子供扱いした。

 QVCマリンのマウンドにも初めて立ち「雰囲気良く投げやすい。距離は一緒ですが、捕手がとても近く感じる」と好印象も抱いた。「四球も出したし、自己採点は60点くらい」という厳しい言葉に反比例して、競合が確実視される左腕の評価は青天井だ。

 ▼ロッテ・松本尚樹編成統括 疲れもあるこの時期の大学生が無安打投球。あらためて素晴らしいと思わされた。強さと柔らかさが同居した今までにいないタイプ。対応力にもたけ、これだけ出来上がった投手は、今までアマチュアでは見たことがない。

 ▼東洋大・高橋昭雄監督 藤岡はこの夏初戦ですが、もう少し球速が出て内角に球が来れば完璧。プロ相手で“投げてみたい”と本人が意気に感じ調整してくれた。

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2011年8月5日のニュース