「はだしのゲン」の中沢さんが「夢のよう」な始球式

[ 2011年8月5日 19:40 ]

セ・リーグ 広島―巨人

(8月5日 マツダ)
 6歳の時の被爆体験をもとに描いた漫画「はだしのゲン」の作者中沢啓治さん(72)が5日、広島市南区のマツダスタジアムで開かれたプロ野球・広島カープの巨人との試合で始球式を務めた。

 カープの赤い帽子をかぶった中沢さんがマウンドの手前から投げたボールは、2回バウンドして打者まで届き、観客席から拍手で迎えられた。

 中沢さんは「焼け跡の中でカープが誕生し、あこがれだった。始球式ができるなんて夢のよう」と笑顔。しかし、平和への思いを聞かれると「いつまでたっても戦争や核はなくならない。これじゃいかん、もうやめようよという意識が広がるよう、僕は漫画で伝えていきたい」と力を込めた。

 6日の平和記念式典に初めて招待されて出席する。「僕は肺がんの手術で死線をさまよった。見納めになるかもしれないという気持ちで参加したい」と語った。

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2011年8月5日のニュース