福井5勝目 広島、8月以降の2位は15年ぶり 

[ 2011年8月5日 06:00 ]

<横・広>福井(右)らナインを出迎える野村監督

セ・リーグ 広島3-1横浜

(8月4日 横浜)
 チームは5連勝。そして自身5勝目を手にした広島・福井は、はにかむような笑顔を見せた。

 「まだ投げたかった。与えた四球が1個だけだったのは良かった。この投げ方で投げられれば」。ルーキーながら先発ローテーションを守り、この日が15試合目の先発。初回、先頭の下園に右前打を許し、1死二塁からスレッジに先制の右前打を浴びた。それでも新人らしからぬマウンドさばきは変わらない。3回1死一、三塁のピンチを切り抜けると、4回からの3イニングはわずか1安打。6回5安打1失点で手にした5勝目は、新人では巨人・沢村、ヤクルト・久古と並ぶトップタイだ。

 その福井が「凄く助けてもらった」と振り返ったのが、1―1で迎えた3回1死一、三塁でのプレー。村田の飛球を処理した右翼の広瀬が、本塁へ矢のようなワンバウンド返球。俊足の三塁走者・石川をものの見事に刺してピンチを防いだ。「狙いにいった。流れを変えることができたと思う。彼(福井)を助けられて良かった」。まさにチーム一丸。これこそが今の広島の強さだ。

 阪神を抜き去って2位に浮上。広島が後半戦で2位に位置するのは02年7月18日以来で、8月以降となると96年9月3日以来15年ぶりだ。借金完済までもあと1。「発展途上のチームだが、今はいい形できている」。野村監督の言葉も力強かった。

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2011年8月5日のニュース