ラミ待望14試合ぶり9号!東野に2勝目贈る一発

[ 2011年6月4日 06:00 ]

<巨・楽>6回、ソロ本塁打を放ち得意のポーズを見せる巨人・ラミレス

交流戦 巨人4-2楽天

(6月3日 東京D)
 誰もが待ち望んだ一発だった。同点の6回。巨人先頭のラミレスが塩見の初球、真ん中高め136キロの直球を叩いた。打球は左翼席へ一直線。主砲は、右手人さし指で天を指しながらダイヤモンドを一周した。

 「神に感謝したい。本塁打を打てたこと、東野に勝ちがついたことが良かった」

 アーチを渇望していた。ここ13試合不発に「10、11試合と本塁打がないのは自分としては珍しいことだからね」と振り返る。今季から導入された統一球に「30本塁打を超える人は2、3人しか出ないと思う」と影響を指摘しながら、自身には「相手のボールがいいだけ」と言い訳はしない。

 好調時の打撃シーンを集めたDVDを何度も見直し、改善点を見つけ出した。本塁打を意識し、左翼方向へ強引に引っ張るフォームを修正。「センターからライト方向を意識」で1点を追う初回1死一、二塁は外角のフォークを中前打。8打席ぶりの安打は19打席ぶりの適時打。これで感覚を取り戻した。5月14日の広島戦(マツダ)以来14試合ぶりの9号ソロは左翼方向だったが「(今後も)いい形で打席に入れるようになる」。2打点とも初球をとらえた積極性も復調の証だった。

 スタンドには関根一途通訳(30)の弟・直樹さん(26)と涼子夫人(29)の姿があった。同通訳最大の見せ場はお立ち台での通訳でもある。先制打&値千金の一発で、弟夫妻が見守る前で関根通訳にその機会をお膳立て。お立ち台では「ヒサシブリ!」と日本語で叫んでスタンドを沸かせた。

 「いいところで打ってくれた。かなりストレスがたまっていた状況だったと思う」と原監督。借金1で交流戦5割に復帰した。「どうスタートするかではなく、どう終わるかが大事」とラミレス。その目には自信と余裕が戻っていた。 

 ▼巨人・吉村打撃コーチ(決勝弾のラミレスについて)塩見は角度もあり、ボールに切れもあった。向こうに流れが行っていただけに、ラミちゃんの一発は大きかった。

 ▼巨人・藤村(中前打と2犠打をマーク)故障している人たちが戻ってきてもスタメンで出られるように頑張りたい。

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