要求は内角高め…塩見の“失投”読みきれなかった嶋

[ 2011年6月4日 06:00 ]

<巨・楽>6回、左越えに勝ち越し本塁打を放つ巨人のラミレス。投手は楽天の塩見

交流戦 楽天2-4巨人

(6月3日 東京D)
 要求はインハイのボール球。6回、先頭の4番・ラミレスへの初球だ。楽天・嶋の構えたミットより中へ入った塩見の136キロ直球は、決勝弾となって左翼席へ消えた。

 嶋の意図は明確だ。内角高めの見せ球で内を意識させて打ち取る組み立てだった。現に初回は初球の外角フォークを踏み込まれて同点打されたラミレスに、3回は2球目にインハイのボール球を使って見逃し三振。同じイメージだったが、終盤の6回という状況が落とし穴だった。「ボール球の要求は分かってました。ただコースが甘くなって…。疲れがあったのかもしれません」と塩見。

 5回で球数は91球。新人投手に意図は伝わっても、要求に100%応えられる力が残っていたかどうか。佐藤投手コーチは「一発が許されない終盤でラミレスになぜあの球を要求したのか?球数も行ってたのに」。あらゆる状況を見極めてリードするのが捕手。それが分かっているから嶋も言った。「僕の責任。配球ミスです」。新人投手を勝たせられなかった悔しさがにじむ捕手の言葉だった。

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2011年6月4日のニュース