ハム プロ野球タイ5連続完封勝利!4日W快挙に挑戦

[ 2011年6月4日 06:00 ]

<ヤ・日>日本ハムの5試合連続完封勝利の原動力となった先発・ケッペルが村田(51)を手を高く掲げて出迎える

交流戦 日本ハム9-0ヤクルト

(6月3日 神宮)
 日本ハムが3日、ヤクルト相手に9―0の完封リレーで快勝。昨季中日が記録した5試合連続無失点勝利の日本プロ野球記録に並ぶとともに、連続無失点記録も歴代2位タイの50イニングとした。プロ野球記録は1リーグ制の1942年に阪神が記録した52イニング。4日のヤクルト戦(神宮)で完封&無失点記録のW快挙に挑む。
【試合結果】

 試合後の梨田監督は、なぜか居心地悪そうだ。

 「なんか、ピンと来ないんだよな。ピンチもあったしね。それに勝つことが目標なので(無失点記録は)あまり意識しないようにしている」

 他球団の監督がうらやむぜいたくな悩みだ。先発・ケッペルが7回無失点と好投。谷元―石井の継投もはまってヤクルト打線に得点を許さない快勝劇。昨年、中日が記録した5戦連続完封勝利のプロ野球記録に並び、5月26日の中日戦(ナゴヤドーム)の6回からスタートした連続無失点記録も史上2位タイの50イニングまで伸ばした。1リーグ時代の69年前に阪神が記録した52イニング連続を射程圏内としたが、指揮官にとってはこれも心配の種だ。「記録が全てではないからね。いつも通りにやろうと言っている」。球史に残る大記録が、4日に先発する5年目左腕・吉川の重圧にならなければ、と祈った。

 日本ハム投手陣の固い信頼関係が記録をつなげている。「先発がしっかりしているからブルペンも安心できるし、ブルペンがしっかりしていると先発も安心できる」と吉井投手コーチは相乗効果を口にする。投手陣の役割分担は明確だ。8回から登板の谷元は「6回ぐらいで右打者ならバラ(榊原)か自分だし、7回ぐらいで左打者なら宮西。9回は(武田)久さんと曖昧なところがない」と証言する。心の準備ができているからこそ、結果もついてくるのだ。

 守備の力も大きい。3回2死一、二塁で宮本の右前へ抜けそうな打球を一塁の稲葉がダイビングキャッチ。この5試合は無失策と鉄壁の守備力が記録をサポートしている。チームは今季2度目の5連勝で首位・ソフトバンクと2ゲーム差。球史に新たな1ページを刻む勢いが、今のファイターズにはある。 

 ≪4日に3回まで無失点でプロ野球記録更新≫日本ハムが5試合連続完封勝利のプロ野球タイ記録を達成した。中日が昨年7月16日広島戦から20日横浜戦でマークしたのに次ぎ史上2度目。パでは53年東急、93年西武の4試合連続を抜く新記録になった。また5月26日中日戦の6回からは50回連続無失点を継続中。連続イニング無失点の最多記録は42年阪神の52回で、50回は66年巨人、昨年中日と歴代2位タイで並んだ。4日のヤクルト戦で3回まで無失点に抑えればプロ野球記録を更新する。

 ≪中日と比べ救援陣の健闘が目立つ≫5試合連続完封期間中、完投は1日阪神戦のダルビッシュだけ。昨年中日の5連続完封では山井、中田賢、チェンと完投が3人。延べ投手数も中日が13人だったのに対し日本ハムは16人と救援陣の健闘が目立つ。交流戦のチーム防御率も1.15で1位に浮上。内訳を見ると先発1.33、中継ぎ0.55、抑え0.69と救援投手は1点未満の0.61だ。また3日現在、交流戦は78試合を消化して完封試合が21試合。昨年は5月30日現在で80試合を消化していたが、そこまでの完封試合は12試合止まり。全体の防御率も3.70と高く、今季の2.59と比べ1点以上差がある。統一球使用が、今季の完封ラッシュに影響しているのかもしれない。

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