エースに何が…岩隈5回39球で降板、抹消も

[ 2011年5月18日 06:00 ]

<楽・巨>ベンチで試合を見守った岩隈は逆転負けにぼう然

交流戦 楽天3-4巨人

(5月17日 Kスタ宮城)
 5回を投げ終えてベンチに戻った楽天・岩隈に、星野監督が問いかけた。「もう1イニング投げられるか?」。1イニングでも長くマウンドを守るのがエースの責任感。それは誰よりも自覚している。しかし、右肩はもう限界だった。表情を曇らせ首を振ると、中継ぎ陣にマウンドを託した。

 5回を2安打無失点。打者15人にわずか39球。だが、その代償の大きさは試合後の右腕の言葉が如実に物語っていた。

 「制球だけを意識して、何とか5回までは投げられた。肩の調子が悪いし、次はちょっと分からない」

 前回登板となった10日の日本ハム戦(Kスタ宮城)で、右肩に違和感を訴えて9回途中で降板した。患部の状態は徐々に改善されていたものの「まだ疲れは残っています。痛みのような感じ」と不安を漏らす中での登板だった。再び右肩の違和感を感じたのは3回。右肘の位置が上がらず、直球の最速も138キロ。それでも「交流戦の初戦だったし、チームの借金もあったから」と、5回までは投げ続けた。

 状態の悪さが自覚できた分、投球以外の術でもピンチをしのいだ。3回1死三塁。打席の円谷が初球にスクイズを試みた。「三塁走者が走るのが見えた」と、瞬時の判断で外角低めに投じたフォークをはるか本塁ベース手前でワンバウンドさせた。円谷のバットは空を切り、本塁に突入してきた三塁走者をアウトにした。

 再び右肩に変調を訴えたことで、18日にも出場選手登録を外れる可能性が高くなった。自らの離脱がチームに与えるダメージは自覚しているが、今は悲鳴を上げている右肩を休ませることも必要だ。

 ▼楽天・佐藤投手コーチ 3回までは良かったけど、直球が浮き出したので5回で交代させた。

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2011年5月18日のニュース