巨人、またも苦手・大家に…原監督も「大丈夫かい?」

[ 2011年2月27日 06:00 ]

<巨・横>3回1死、横浜・大家の前に捕邪飛に倒れる巨人の小笠原

オープン戦 巨人1―4横浜

(2月26日 那覇)
 苦手意識を払しょくすることもV奪回の鍵を握る。巨人打線にとって横浜・大家友和投手(34)はその対象の1人だ。昨季は4試合で2勝0敗、防御率2・36に抑えられた右腕に、この日もオープン戦とはいえ2回1安打無得点に抑えられた。開幕まであと1カ月。球界トップクラスの重量打線は、この結果をシーズンに生かすことができるか。

昨年と同じような光景が繰り広げられた。2番手でマウンドに上がった大家に対して巨人打線は1安打無得点。対戦した8打者のうちタイミングが遅れ、差し込まれ気味に打球が力なく逆方向へ飛んだのが5人。唯一の安打、ラミレスの右前打もボテボテのゴロが一、二塁間を抜けただけのもの。空振り三振した高橋は「タイミングが取りづらいというか、つかみどころがない」と昨季と同じ感想を口にした。

 大家は独特の速いモーションからムービング系の球を操り「打てそうで打てない」のを持ち味としている。昨年4度対戦して土を付けることができなかった原監督は「そんなに速くないのにバッターが立ち遅れてしまったという印象がある」と苦手にしている理由を説明した。そして今年の初顔合わせでも凡退を繰り返したとあって「コーチいわく“シーズンに取っている”って言う。しかし監督いわく“大丈夫かい?”だよね」と不安そうな表情を見せた。

 高田チーフスコアラーは対大家について「変化することが頭にあるので上体でボールを追ってしまう。その結果、小さい変化についていけなくなる」と分析する。オープン戦とあって相手投手のデータを基にした試合前ミーティングは行わなかった。実際の対戦で今季の状態を把握して生きたデータは収集した。開幕カードで、しかも開幕投手の可能性もある大家が昨年同様、やっかいな存在であることは分かった。あとはシーズンで打者がどう対応できるかだ。

 新戦力だけでなく昨季苦手とした相手を分析し直すのもこの時期の大事な準備の一つ。巨人は大家以外にも昨季村中に1勝3敗、能見に3敗を喫している。「苦手意識」のある投手を攻略しなければリーグ優勝奪回は見えてこない。 

 ▼横浜・大家(2番手で2回1安打無失点)調整は順調に来ている。ブルペンでやってきたことができているね。(開幕投手は)全く意識にはありません。

 ≪昨季本塁打わずか1本≫昨季の巨人は大家(横)が先発してきた4試合に1勝3敗と負け越し。大家には横浜で唯一のカード2勝を献上。巨人戦先発4試合以上のセ13投手では最良となる防御率2・36の好投を許した。対戦打率・227も13投手中3番目の低打率で、奪本塁打1本(打者坂本)も最少タイと手を焼いたのが分かる。

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2011年2月27日のニュース