“いい話”ばかりの楽天 それでも少なくない不安要素

[ 2011年1月1日 09:11 ]

 星野新監督の就任、岩村、松井稼の元大リーガーの加入、岩隈の残留決定と“いい話”しか聞こえてこない楽天。3年ぶりの最下位のよどんだムードを払拭すべくチームの動きは活発。星野イズムの浸透で優勝の呼び声も高いが、不安要素も少なくない。

 岩隈、田中、永井の右3本柱はけがさえなければ、心配はないが、それに続く先発組の名前がなかなか出てこない。外国人のラズナー、ヒメネス、星野監督が1本立ちさせたいと願う長谷部とドラフト1位の塩見の左腕投手、中継ぎからも先発転向を模索するなど、固定はまだ先の話。抑えも物色中で、キャンプ、オープン戦次第で陣容が大きく変わりそうだ。
 打線は松井稼、岩村の存在は、格の違いを感じさせ、名前で圧倒できるのは脅威。下位打線も牧田、聖沢、打撃開眼した嶋ら気の抜けない名前が連なる。ただ、4番山崎がいつまでその重責を担えるかという問題がある。10年途中加入のルイーズの長打力は魅力だが、81試合で114三振は多すぎる。
 田淵ヘッドコーチが未完の大器大廣らに期待を寄せ、徹底指導しているが、時間はまだかかりそう。歯車が狂った時、どうチームを立て直すか、星野監督の腕の見せどころになる。
 横浜に金銭トレードで放出された渡辺をめぐって、チーム内から苦言や涙の抗議があった。勝っているうちは問題ないが、負けが込みだすと、不満がくすぶり、チームの雰囲気は悪くなりかねない。星野監督にとって1年目からが勝負になる。

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2011年1月1日のニュース