稼頭央“初打席弾”宣言!「お楽しみに」

[ 2011年1月1日 06:00 ]

バットを手に新天地での活躍を誓う楽天・松井

 「A(アキノリ)K(カズオ)B(ブラザーズ)」と命名された元メジャーリーガーコンビが星野楽天、そして今年のパ・リーグに新風を吹き込む。日本球界復帰を果たした楽天・岩村明憲内野手(31)と松井稼頭央内野手(35)。岩村は「生涯楽天」を誓い、全打順OK、さらに三塁、二塁の両ポジションを準備することを宣言した。また、遊撃手に再転向する松井は2月1日のキャンプインに先駆けて、スポニチだけに楽天のユニホーム姿を初披露。開幕戦となる3月25日ロッテ戦(Kスタ宮城)で、楽天の「AKB」が大ヒットを飛ばす。

 8年ぶりに日本復帰する松井が新天地で目指すのは、走攻守3拍子そろったダイナミックな遊撃手だ。メジャーでは05年を境に二塁を定位置としてきたが、7年ぶりの再転向。「これだけ離れていて、また挑戦させてもらえる。(転向は)自分の野球人生にとってもプラス」と、首脳陣の決断を意気に感じ練習に励んでいる。
 日米で積み上げた安打数は2048本。しかし、昨季アストロズでは打撃不振に陥り、打率・141、27試合出場で解雇された。ただ復活へのイメージは明確に見えている。「ショートの足の運び、投げ方…。もっとダイナミックにいきたい。そうすることによって打撃や、自分の足(走力)にもいい影響が出ると思う」。遊撃をこなせるだけの肉体づくりが、走攻守全てのレベルアップにつながるというのだ。
 細かな動きと判断力が求められる二塁手とは対照的に、遊撃では肩の強さや捕球技術、豊富な運動量が要求される。そこで10月末から都内で自主トレを開始。走り込みに重点を置いて足腰から鍛え直し、体を大きく使うために約70メートルの遠投や、体幹と肩胛骨回りの筋肉を徹底的に強化中だ。02年には打率・332、36本塁打、33盗塁でトリプルスリーを達成した松井。ハードルは高いが「どうせしんどいことをやるなら下を向いてやるより、上を向いた方がいい」。持ち前の前向きな性格で再現を狙う。
 そんな松井だけに、楽天でも衝撃デビューを飾る予感はある。メジャーではデビューから3年連続で初打席初本塁打。3度あることは4度…と期待してもいいだろう。本人も初球からフルスイングを宣言し、「常にその意識ですからね。しっかり強い打球を打ちにいって、結果どうなるかはお楽しみ」と笑った。
 プロ18年目の今年は年男。36歳シーズンになっても、野球少年のように一生懸命さを失うことはない。「ああいうおじさん格好いいって、思われるオヤジになりたい」。杜(もり)の都・仙台で、松井の新たな挑戦が始まる。

 ≪楽天ユニホーム姿初公開≫松井の楽天のユニホーム姿は本邦初公開となった。もともと自身の年賀状撮影用に球団の許可を得て数日借りていたところ、今回特別にスポニチに「スクープ撮」が許された。これで日米5球団目のユニホーム。名前と背番号32も入ったユニホームの袖に腕を通すと自然と表情は笑顔になり、「どうですか、似合っていますか?」。真新しい戦闘服を身につけ、自然と気持ちが高ぶっているように見えた。

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2011年1月1日のニュース