ロッテ下克上V!死闘制し5年ぶり4度目の日本一

[ 2010年11月7日 18:12 ]

プロ野球日本シリーズを制覇して5年ぶりの日本一に輝き、ナインに胴上げされ宙に舞うロッテの西村監督

 プロ野球日本シリーズは7日、ナゴヤドームで中日―ロッテの第7戦が行われ、ロッテが延長12回の激闘の末に8―7で勝利、対戦成績を4勝2敗1分けとして5年ぶり4度目(前身の毎日時代を含む)の日本一に輝いた。リーグ3位チームのシリーズ制覇はセ、パ両リーグを通じて初めて。

 先発投手は中日が第1戦で敗戦投手になった吉見、ロッテは第3戦で無四球完投勝利を飾った渡辺俊。中日は2番に大島を入れ、前日、シリーズ初安打を放った井端を8番に下げた。

 初回、ロッテは西岡が初球をセンター前に打ち返した。清田はバントと思いきや西村監督はエンドランを指示。高いバウンドの内野安打となり無死一、三塁に。だが、中日にとっては打球の処理で荒木と交錯した森野が右足を痛めるアクシデント!そのまま守備に戻ったが、続く井口も左翼線へ先制適時二塁打を放ち、さらに無死二、三塁。サブローは中犠飛で2点目。今江も中前打と、この回4安打目で1死一、三塁。金泰均の初球で二塁に走った今江を谷繁が刺しようやく2死。このプレーで吉見も落ち着いたか、金泰均は三ゴロに打ち取った。

 その裏、中日も先頭打者の荒木が四球で出塁。大島が送って二塁に進めた。続く森野のところで、今度はロッテの渡辺俊にアクシデント!3球目を投げたところでヒジを気にする様子を見せた。本調子でないのか、森野が4球目を右前へ弾き返し、中日は1点を返した。和田も右前打、足を痛めた森野が懸命に走り1死一、三塁。ブランコには死球で満塁とし、野本の中前にポテンと落ちる安打で追い追いついた!さらに満塁で谷繁は右犠飛でとうとう逆転に成功した。

 2回、ロッテは1死後岡田が右前打、渡辺俊がきちっと送ったが、西岡は左飛で無得点。中日は荒木が遊撃への内野安打と盗塁で二塁へ進塁。ここで、この日2番に起用された大島が右前へタイムリーを放ち加点した。森野が2ゴロで大島は二塁に進み、和田は四球も、ブランコが三ゴロで1点止まり。ここで、森野がベンチに下がり、堂上直に代わった。

 3回、ロッテは3者凡退。その裏から先発の渡辺俊をあきらめ、連投となる小野をマウンドに送った。だが、先頭の野本が中前打、谷繁は左前打で無死一、三塁。井端は二ゴロも、本塁に投げたタイミングが悪くフィルダースチョイスとなり、満塁となった。吉見は三振も、荒木が左犠飛で5点目!続く大島はカウント2-3からの6球目を左前で打ち返しもう1点加えた。渡辺俊は「立ち上がりからボール球がはっきりして、ストライクゾーンの球はすべて甘かった。結果的にそれを修正できないまま、終わってしまった。とても大事な試合なだけに悔いのが残るし、悔しい。最悪ですね」と語った。

 4回、ロッテは2死から里崎が中越え二塁打、続く岡田が中前適時打を放ち1点を返した。小野には代打・根元を送ったが三振。その裏、ロッテは3番手投手に薮田を送った。薮田は和田、ブランコ、野本をきっちり抑えた。

 中日も吉見をあきらめ、5回から河原をマウンドへ。1死後清田が右前打で出塁も、続く井口は空振り三振。だが、サブロー、今江が連続中前打で1点を返し、さらに一、三塁。金泰均には死球で満塁。里崎も中前2点適時打でとうとう追いついた。なお一、三塁で当たっている岡田は三邪飛。その裏、中日は薮田の前に3者凡退。河原に代打・堂上剛を送ったため、6回からこれも連投となるネルソンが登板し、3者ピシャリ。その裏、薮田に代打が送られたため、ロッテは4人目の内が登板。中日は2死から堂上直がショートへの内野安打で出塁するも無得点。

 7回、ロッテは2死から今江が左越え安打と、和田の悪送球で二進、さらに暴投で三塁に進み、金泰均の右前打で待望の勝ち越し点を上げた。その裏中日は2死から谷繁、井端の連打で一、二塁とし、ネルソンに代えて中田亮を打席に送ったが三振で無得点。

 8回、中日は4番手・高橋が登板し、3人をピシャリ。ロッテの内も、中日打線に付け入るスキを与えない。

 とうとう9回、中日は浅尾がマウンドへ。ロッテは先頭打者の清田が四球で出塁、2死後、今江が右前にポトリと落ちるこの日4本目の安打で一、三塁。だが金泰均は空振り三振。

 ロッテは守護神・小林宏がマウンドへ。中日の先頭打者・和田は2-2からの7球目を中越えフェンス直撃の三塁打!続くブランコが中犠飛を放ち土壇場で追いついた!

 今シリーズ3度目の延長戦に突入。ロッテは2死から塀内が中前打で出塁も無得点。中日は先頭の井端が右前打で出塁し、浅尾が犠打で二進した。荒木は三振、大島は敬遠の2死一、二塁で代打に平田を送ったが右飛で無得点。

 延長11回、ロッテは清田からの好打順も3者凡退。その裏から、小林宏から6人目の伊藤に交代。中日の攻撃は和田から。好打順だったが、無得点。

 延長12回、ロッテは先頭の今江が四球、伊藤が送って1死二塁。里崎は遊ゴロ。岡田が前進守備の外野の頭上を越える、右中間タイムリー三塁打で1点をもぎ取った。中日は浅尾から岩瀬に交代。追加点は防いだ。

 その裏、ロッテは伊藤が続投。中日は先頭の谷繁が右飛、井端は見逃し三振に倒れて2死。最後は代打・藤井が遊ゴロに倒れ、激闘にピリオドが打たれた。

 ロッテは日韓クラブチャンピオンシップ(13日・東京ドーム)の出場権を獲得。韓国シリーズ覇者のSKと対戦する。

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2010年11月7日のニュース