落合竜 胴上げ阻止!「もう1回やれる」

[ 2010年11月7日 06:00 ]

<中・ロ>6回2死一、二塁、ブランコの適時打で雄たけびを上げるチェン

 【中日2―2ロッテ】首の皮はつながった。日付が変わってから会見場に現れた中日・落合監督は薄笑いを浮かべていた。

 「負けたら終わっていた。負けなかったからもう1回やれる。あした勝ったら、あさってか。あした勝たなきゃしようがねえな」
 延長12回から15回まで、救援陣はロッテに出塁を許さなかった。ただ、一方で12回から毎回出した走者を還すこともできなかった。指揮官は「お互いに重たいゲームだったな」と本音も口にした。
 再三のバント失敗も痛かったが、記録に表れないミスもあった。同点の6回2死一、二塁からブランコが右翼フェンス直撃の二塁打。アウトカウント、打球の滞空時間を考えれば、一塁走者の和田も十分に本塁を狙えた。井上打撃コーチも「あれは凡ミス。(ホームに)還ってこられたよね。結果的に、あの1点が大きかった」と振り返った。
 エースのチェンで勝敗を五分に戻せなかったのは痛いが、第1戦で敗れた成瀬に負けなかった。それも7投手の継投で耐えたからこそだ。4―10と大敗した第5戦。先発の中田賢を5回9失点まで引っ張ることで、「捨て試合」にした。指揮官は「だから言ったろ。負けられない試合と、負けちゃいけない試合ではつぎ込んでいくって。きょうは、どんどんいくしかない」とニヤリ。これで第7戦はもちろん、第8戦にもつれ込んでも得意のナゴヤドームが舞台。後がない状況に変わりはないものの、十分に逆転日本一への下地は残っている。
 指揮官は最後に言った。「これでシリーズの引き分けはなくなるんじゃないか。今の野球界は、改善されなきゃいけないところがどんどん出てくる。7試合引き分けたら、最多で14試合やるわけだから」。土俵際でも持論を展開するあたりに、いつもと変わらぬ余裕が漂っていた。

 ▼中日・ネルソン(13回から2回を3者凡退)ほかの投手のように0点に抑えられて良かった。神様に祈ってあした勝てるように頑張りたい。

 ▼中日・久本(15回を3者凡退)腕を振って低く投げようと思った。それだけしか考えていなかった。

続きを表示

2010年11月7日のニュース