ハメルズ完封!フィリーズV3へ、スイープ発進

[ 2010年10月12日 06:00 ]

レッズ戦で完封勝利、チームをリーグ優勝決定シリーズへ導き、祝勝会でシャンパンを浴びるフィリーズのハメルズ

 【フィリーズ2―0レッズ】ナ・リーグ2連覇中のフィリーズが、自慢の投手力を見せつけた。コール・ハメルズ投手(26)が5安打完封勝利。ハラデー、オズワルトとの3本柱でリーグ随一のレッズ打線を封じ込め、3連勝のスイープ(同一カード全勝)でリーグ優勝決定シリーズへ進出した。リーグを3連覇すれば1942~44年のカージナルス以来66年ぶり。昨年ヤンキースに敗れた雪辱を果たすべく、ワールドシリーズへ一歩近づいた。

【試合結果


 9回2死。ハメルズは4番ローレンを95マイル(約153キロ)の直球で空振り三振に斬ると、軽くガッツポーズした。しかし、その後は穏やかにほほ笑み、ナインとハイタッチ。歓喜を爆発させることはなかった。
 「この勝利は、もう一度世界一になるための第1段階。次のシリーズがさらにタフだということはみんな分かっている」
 今季チーム打率、本塁打、得点数でいずれもリーグ1位のレッズ打線を、無四球で5安打完封と苦もなくねじ伏せた。ハメルズはレッズに過去通算7試合で6勝0敗、防御率1・07と圧倒的な好相性だが、それでも先発3番手。これがフ軍が誇る投手陣だ。
 一昨年ポストシーズンで4勝0敗、ワールドシリーズMVP。しかし、昨年ポストシーズンでは左肩の違和感などにより1勝2敗と不振だった。「心強い3本柱。前よりも互いに競争しているみたいだった」と26歳左腕が復活の一因に挙げるのは2人の右腕の存在だ。昨年ブルージェイズから移籍したハラデーはレギュラーシーズンで完全試合を達成し、今シリーズ第1戦では無安打無得点。シーズン中にアストロズから加入したオズワルトは移籍後7勝1敗で4年連続地区優勝に貢献した。互いに刺激しあった結果、3試合で許した合計11安打はポストシーズン最少記録だ。
 マニエル監督は「もっと打ってほしいが勝利に勝るものはない」と打線を不安視する声をシャットアウト。リーグ優勝決定シリーズに向けて「そのうちに打ちだすさ」と楽観的だ。ナ・リーグを3連覇すれば66年ぶりの快挙。その先には2年ぶりの世界一という目標がある。ハメルズも「ただ前に進むだけ。そしてベストを尽くすだけさ」と自信たっぷりに話した。

 ≪昨年は松井にやられた≫フィリーズは昨年のポストシーズンではシーズン途中に加入したリー(現レンジャーズ)が軸になったが、ハメルズらの不調により2番手以降が固まらず。リー同様に途中加入のベテラン右腕P・マルティネスがリーグ優勝決定シリーズでの好投により、ワールドシリーズ第2、6戦で先発。しかし、いずれの試合でもヤンキースの松井(現エンゼルス)に本塁打を喫して敗戦投手となった。

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2010年10月12日のニュース