楽天“投げるおかわり”仙台育英・木村獲り

[ 2010年10月12日 06:00 ]

楽天がドラフト候補にリストアップした仙台育英・木村(2010年8月撮影)

 「投げるおかわり」獲得だ!楽天が今秋ドラフト候補に、仙台育英の左腕・木村謙吾投手(18)をリストアップしていることが明らかになった。

 西武・中村を思わせる、丸くてどっしりとした体形。チーズハンバーグが大好物の木村は「とにかく食べることが大好き」という食欲が自慢だ。好きな言葉は「本家」と同じ「おかわり」。高校1、2年時には、格闘家のボブ・サップに風ぼうが似ていることから先輩に「ボブ」の愛称で呼ばれ、愛くるしいキャラクターでチームのムードメーカーとなった。
 粗削りながら、投手としての能力も高い。1メートル77、87キロの巨漢から最速145キロの直球と切れのあるスライダー、カーブで打者を封じる。特に評価が高いのはマウンド度胸。球団関係者は「打者に向かっていく姿勢と、打者との駆け引きのうまさがプロ向き」と語る。ピンチでも臆することなくスローカーブや内角球を投じるなど、投手に必要な心の強さを持っている。今夏の地方予選では6試合で40回を投げて2失点(自責0)。甲子園では疲労が残り本調子ではなかったものの、3回戦では島袋擁する興南相手に2番手で4回2/3を1安打無失点と好投した。
 今季は岩隈、田中、永井の先発3本柱で計31勝を挙げたが、左腕は長谷部と川井の3勝が最多と苦しんだ。また、チームで唯一の宮城県出身だった小坂が今オフに引退を表明。地域密着を掲げる球団にとって、地元出身選手の獲得は急務だ。「投げるおかわり」が勝利も観客も呼び込む。

 ◆木村 謙吾(きむら・けんご)1992年(平成4)4月20日、宮城県塩釜市生まれの18歳。塩釜二小2年時に、いそ山バッドボーイズで野球を始める。塩釜一中では塩釜中央シニアでプレー。仙台育英では1年春からベンチ入りし、1、3年夏に甲子園出場。1メートル77、87キロ。左投げ左打ち。血液型A。家族は母と兄2人。

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2010年10月12日のニュース