住生活G会長 横浜買収へ「今月中に結論を出したい」

[ 2010年10月12日 17:45 ]

 プロ野球の横浜ベイスターズの買収交渉を進めている住生活グループの潮田洋一郎会長は12日、東京都内で報道陣の取材に応じ、TBSホールディングスとの資産査定などの交渉について「(障害は)中止するだけの大きなものはない。できれば今月中に結論を出したい」と述べ、今月中に球団買収の合意を目指す考えを正式に表明した。TBS側も前向きに検討しているとみられる。

 球団の本拠地を横浜のままにするか、球団誘致に積極的な新潟へ移転するかなどについては「特に本拠地に対する制約はないと考えている」と述べ、チーム名も含めて白紙の状態であるとした。

 TBSグループは球団株の69・2%を保有しており、住生活グループ側は球団株の50%を超える割合を取得する方針。買収額は100億円を下回る見通し。潮田会長は、住生活グループは純粋持ち株会社のため、買収を実施する傘下企業については「最もふさわしいのは中核会社の(サッシ大手)トステムだ」と指摘した。

 買収の狙いについては、グループの統一ブランド「LIXIL(リクシル)」の知名度を高めることだと説明し、取得後にチーム名に「リクシル」を入れる可能性を示唆。知名度向上のために広告宣伝費を使えば「400億~500億円かかる」として、球団を保有した場合は買収費用を含めても大幅に安く済むとの見方を示し、「いい話ではないか」と述べた。
 その上で、球団を買収すれば「1年ないし2年くらいでわれわれの目標としているリクシルという言葉の知名度が上がる」と、球団保有効果への期待を込めた。
 TBSは2002年に水産大手マルハ(現マルハニチロホールディングス)から同球団を140億円で買収した。TBSホールディングスは「現時点で具体的にコメントできることはない」(広報部)としている。

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2010年10月12日のニュース