試合後は足引きずり…故障背負いながら戦った赤星

[ 2009年12月9日 21:36 ]

全国の病院や福祉施設に寄付する車いすにサインを入れる、引退を表明した阪神の赤星憲広外野手=9日夜、甲子園球場

盗塁王5度の俊足…阪神・赤星が現役引退

 【突然の赤星引退発表】縦横無尽にグラウンドを駆け回る。だが、試合後は足を引きずり、歩くのもままならない。赤星憲広は故障を背負いながら、阪神を支えた。
 「肋骨が3本折れても、気持ちで野球をやってきた」と赤星。行動でチームを引っ張り、金本らとともに若手の見本となった。新加入の選手がいれば食事に誘い、溶け込みやすい雰囲気をつくる。選手会長として気配りも忘れなかった。
 「入った時から自信があった」と言う盗塁は球団記録の381。スライディング一つを取っても、スピードの落ちない滑り方を理路整然と説明。キャンプ中のチームのベースランニングは赤星を参考とした。「僕が入ったころは、そういう(走塁を考える)チームじゃなかった。改革はできたかなと思う」。ナインの走塁への意識を高めたのは間違いない。
 広い甲子園で俊足を生かし、ゴールデングラブを6度受賞。「全力プレーで引っ張ってきたつもり」と言う通り、身長1メートル70の小さな体はいつも走攻守で躍動し続けた。

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2009年12月9日のニュース