東農大二 元ゴルファー緋田が“ナイスショット”

[ 2009年8月17日 06:00 ]

<青森山田・東農大二>10回1死二塁、緋田勝人は左前に決勝タイムリー

 第91回全国高校野球第7日は16日、甲子園で2回戦4試合が行われ、第1試合は15年ぶり出場の東農大二(群馬)が6年連続出場の青森山田(青森)に延長10回、2―1と競り勝った。プロゴルファーの石川遼(17)と小学校時代にラウンドした経験のある緋田(あけだ)勝人外野手(2年)が決勝打を放った。また、第3試合は九州国際大付(福岡)、第4試合は明豊(大分)が勝ち、それぞれ3回戦に進出した。

【試合結果


 【東農大二(群馬)2―1青森山田(青森)】元ゴルファーのスーパーショットで接戦にけりをつけた。延長10回1死二塁。東農大二の3番・緋田が、真ん中高めの直球を左前にはじき返す。大根を使った農大応援名物「青山ほとり」の音頭に後押しされての“大根切り”。「監督に気持ちで持っていけと言われていた。やったという感じ」と15年ぶり勝利に笑みがこぼれた。
 緋田は、高校ゴルフ界の強豪・正智深谷(埼玉)のゴルフ部監督を務める父・幸朗さん(46)の影響で小2でクラブを握った。ソフトボールも始めた小4の夏に、ゴルフダイジェスト・ジャパンジュニア杯で石川遼と同組でラウンド。大雨の中で100以上を叩いて敗れた。「やっぱりうまかった。サインをもらっておけばよかった」。ベストスコア80の腕前だったが、中学からは野球に専念。全米プロ選手権で初めてメジャーの予選を通過した、かつての“ライバル”に刺激を受けての一打だった。
 右肩痛のため春はベンチ入りを外れたが、5月に復帰。6月の新潟明訓との練習試合で、高校初本塁打を満塁本塁打で飾った。加藤監督は「ゴルフをやっていたから、軸がぶれずに正確なスイングができる。打撃センスありますよ」と背番号17の2年生を頼もしそうに見つめた。これで、東農大二の夏初戦は5戦5勝。緋田は「バントも得意なのでつなぐ3番でいきます」と遼くんのように謙虚なスマイルを浮かべた。

 ◆緋田 勝人(あけだ・かつと)1992年(平4)5月10日、埼玉県生まれの17歳。小4のとき、ジュニアネイバーズでソフトボールを始め投手。三尻中では、深谷オリオンズに所属し硬式野球をプレー。趣味はゴルフ、ボウリング。ゴルフは小2から始める。家族は両親、妹。1メートル78、62キロ。右投げ左打ち。

 ≪青森山田 5年ぶりの初戦敗退≫青森山田は5年ぶりの初戦敗退となった。青森大会は背番号10ながら今大会で背番号1をつけた先発・井上が延長10回1死二塁から決勝打を浴びた。「体力的には問題なかった。2回の失点が大きかった」とうなだれた。チームは青森大会ノーシードから6年連続出場を勝ち取った。渋谷監督は「よくここまできた。井上はよく投げてくれた。2失点では責められない」とエースをねぎらっていた。

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2009年8月17日のニュース