山崎武が2発!楽天 Aクラスに0・5差肉薄

[ 2009年8月17日 06:00 ]

<楽・ロ>12回1死満塁、サヨナラ右前安打を放った小坂誠は野村克也監督に笑顔で出迎えられる

 【楽天7―6ロッテ】楽天の山崎武司内野手(40)が16日、ロッテ戦で8回にプロ野球史上23人目となる通算350号本塁打を放つと、9回には2打席連発となる同点2ラン。チームは延長12回に小坂誠内野手(36)がサヨナラ打を放ち、球団史上最大タイとなる6点差の逆転勝ちを収めた。同一カード3連勝で、3位西武に0・5ゲーム差に肉薄。球団初のクライマックス・シリーズ(CS)進出へ、40歳のベテランが引っ張る。

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 ようやく心から笑えた。「水かけられて風邪をひいたら嫌なんでね」とサヨナラ勝ちのウオーターシャワーに加わらなかった山崎武だが、0―6からの逆転劇を演出したメモリアル弾には「(今季達成した)1500安打も1000打点も負け試合だった。やっと勝ってしゃべれるよ」とガハハと笑った。
 敗戦ムードを一振りで変えた。8回1死一、二塁から唐川のスライダーを左翼席に突き刺した。昨年と並ぶ今季26号3ランは、史上最年長での通算350号。「地元で決めたいってのはあった。結果的にあの3ランが口火になった」。さらに2点を追う9回2死二塁ではシコースキーの150キロ直球を振り抜き、そのまま左手でバットを高々と掲げた。「完ぺきだった。同点止まりの状況がオレなんだよ」とおどけたが、延長12回は無死一塁から死球。マウンドに詰め寄らんばかりの形相でにらみつけ、小坂のサヨナラ打につなげた。
 中日から移籍したオリックスで戦力外通告を受け、楽天で迎えたプロ23年目。40歳となったが、全く衰えは感じられない。「一番は気分良くやらせてもらっていること。晩年は苦労したり、嫌な思いをしてやってたこともあるけど、野村監督になって気を使ってもらってる。これは一番大きい。配球面で“ヤマかけてダメならご免なさいで帰ってこい”って言ってくれる」。この日の2発も球種を狙い打ちした。
 主砲の活躍で、チームは3位・西武に0・5ゲーム差に迫った。野村監督も「タケシの2発はでかいわな。あと10年できるな」と賛辞を贈り「借金2か。近くなってきたね」とニヤリと笑った。「目標だった1500安打、1000打点、350号はクリアした。個人的な目標はきょうでなくなった。あとは何とかCSを目指したい」と山崎武。3連勝を飾った楽天が、主砲の号砲で猛追の加速度を増した。

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2009年8月17日のニュース