不運相次ぎの天理 思い届かず夏終わる

[ 2009年8月17日 17:24 ]

<長野日大・天理>9回裏天理2死一、三塁、チャンスに左飛に倒れ試合終了、悔しがる代打岩崎とベンチを飛び出す長野日大ナイン

天理先制も…長野日大が逆転勝ち

 【天理6―7長野日大】天理が2回戦で敗れ去った。相手を上回る11安打を放ちながら6―7で逆転負けした。
 大会直前に部員が新型インフルエンザにかかるアクシデントを乗り越えたばかりなのに、またも試練に直面した。15日の練習中に捕手の大西が、ほおの骨を折る重傷を負って入院。徳山主将は、大西から電話で「テレビでしっかり見てるから絶対に優勝してくれ」と伝えられていた。
 しかし、扇の要を失った影響は大きすぎた。この日、中山をリードした代役の波多野は奈良大会にも出場していない。そのバッテリーに後半、ほころびが見え始めた。6回に四球絡みで2点を失う。1点リードの7回2死満塁では4番に逆転打を浴びた。要求は外のスライダーだったが、魅入られたかのように内へ入り、右前に運ばれた。
 「あれはコントロールミス」と中山は唇をかんだ。波多野は「中山との呼吸が合わなくなった。中山の間の取り方も分からなかった」と漏らした。16日にはバッテリーだけでミーティングを行ったが、大西を中心につくってきたチームの穴は埋まらなかった。
 ベスト8に入れば秋の国体に出場できる。ナインは「大西を国体に連れて行こう」と声を掛け合い、ベンチには大西のユニホームとミットを持ち込んだ。しかし思いは届かず、天理の短い夏が終わった。

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2009年8月17日のニュース