明豊の左腕・野口 エースのプライドで完封

[ 2009年8月16日 19:46 ]

西条打線を完封した明豊・野口

 【明豊4-0西条】自分がエースだ、と言わんばかりの投球だった。明豊の野口が8安打に封じた。「ほっとした。ヒットを100本打たれても、0点に抑えられたらいい」と充実感が漂った。

 172センチと決して体格に恵まれているわけではない。左腕は直球の球速も130キロ台そこそこだ。だが、緩急と絶妙な制球力で西条打線を翻弄していく。2安打ずつを許した三回までをしのぎきると、低めを意識したピッチングで内野ゴロの山を築く。四回以降は2安打に抑えて、二塁を踏ませなかった。
 1回戦では遊撃手の今宮に先発マウンドを譲り、救援に回った。3日前に自ら監督に先発での登板を直訴したという。「チームが勝てばいいが、投げるならば(最初から)最後まで投げたい」とエースとしてプライドを少しのぞかせた。
 今春の選抜大会では2回戦で、準優勝した花巻東(岩手)に敗れた。先発した野口は三回途中で降板している。夏の舞台での雪辱を期している背番号1は「花巻東とまた戦うまでは負けられない」と力を込めた。

続きを表示

2009年8月16日のニュース