WBC後遺症?松坂DL入りも…最短KO

[ 2009年4月16日 06:00 ]

<アスレチックス・レッドソックス>1回の投球前、マウンドで右肩を気にする松坂大輔

 【レッドソックス5―6アスレチックス】レッドソックスの松坂大輔投手(28)が14日(日本時間15日)のアスレチックス戦で1回5安打5失点とメジャー自己最短KOを喫した。フランコナ監督はワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の疲労が右肩にあるとし、今後については、15日に話し合うとした。松坂は体の異常を否定したが、予定されていた次回20日のオリオールズ戦登板は難しい状況。球団の判断次第では故障者リスト(DL)入りする可能性もある。

【松坂ジャージ


 松坂が降板してから約4時間後。延長12回の末にサヨナラ負けを喫したクラブハウスで、松坂は厳しい表情でファレル投手コーチと向き合っていた。1回、わずか43球でのメジャー最短の降板劇。フランコナ監督は「右肩の後ろに疲れがある。登板させた責任は私にある。WBCのために早く状態を上げすぎたことに原因があるのでは。一番心配していたWBCからの疲れだ」と説明した。
 松坂は「(体の異変は)特にない。自分自身では、そんな特別なことは体には起きていないと思う」とし、交代を受け入れられたかの問いに「それはここ(会見)では答えたくない」と語った。だが、試合中には球団から降板理由が「右腕の疲労」と発表されていた。1回で5安打され、最速も91マイル(約146キロ)止まり。いつもの姿でないのは明らかだった。
 WBC後にチームに合流した先月27日、松坂は肩、ひじを含めた持久力、瞬発力などの測定を行い、その数値はすべて昨年を上回っていた。昨年、DL入りした際には数値が落ちていたが、今回は違う。だが、球団はWBC大会中から松坂の投球に過敏に反応し、“WBC後遺症”を心配してきた。今回もブルペン投球を行った翌12日にフランコナ監督が状態確認を行ったという。そこには、プレーオフまでを見据えた場合、どこかで休養を与えたいという判断がある。それだけに、9日のレイズ戦に続く2試合連続KOという結果を受け、強制的に休養指令を下す可能性は高い。
 フランコナ監督は「あした(15日)どうするか考える」と話したが、予定していた20日のオリオールズ戦登板は厳しい状況で、球団の判断によっては、ボストンに戻って精密検査を受け、そのままDL入りの可能性もある。「通常通りの調整?今のところはそのつもりですけど、分からない。(監督が)そう言われているのであれば…」と松坂。最悪の事態も想定しているのか、最後まで歯切れは悪かった。

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2009年4月16日のニュース