岸 意地を重ね今季初勝利!

[ 2009年4月7日 21:42 ]

 【西武8-3オリックス】西武は岸が変化球を効果的に使い、8回2失点で今季1勝目を挙げた。

 5日のサヨナラ負けの後、西武の小野投手コーチは「心配が逆になったな」と厳しい顔でつぶやいた。開幕前の不安といえば、グラマンまでの継投だったはず。ところが、連敗の原因は帆足、ワズディンと先発陣が続けて崩れたことだった。

 「自分のスタイルを見失っている。制球で勝負する投手が力勝負にいったり。もう一度、確認しないと」と同コーチ。だから、岸にかかる期待は「本拠地の開幕マウンド」というだけでなく、先発陣の悪い流れを断ち切ってベンチの信頼を取り戻すという意味でも、大きいものだった。

 落差の大きなカーブを見せながら、切れのある直球、スライダーを投げ込む。この緩急こそが岸の持ち味だ。この日は140キロ前後と球速は出なかったが、カブレラをカーブで空振り三振に仕留めるなど、小野コーチの言葉をかみしめるように緩急を丁寧に使った。

 2回に2ランを浴びたが、その後は7回まで1安打。8回無死一、二塁も無失点で切り抜け、ベンチではほっ。135球を投げ、8回を2失点。WBC日本代表候補に名を連ねた右腕が、自身と先発陣の二つの意地を重ね、今季初勝利をつかんだ。

続きを表示

2009年4月7日のニュース