ファウルが目直撃…47歳男性が楽天と県を損賠提訴

[ 2009年4月7日 17:07 ]

 プロ野球を観戦中にファウルボールが右目を直撃し視力が低下した宮城県の税理士の男性(47)が7日、ネットなどの設置を怠ったとして、試合主催者の楽天野球団と球場所有者の同県に計約4400万円の損害賠償を求める訴訟を仙台地裁に起こした。

 日本プロ野球組織(NPB)関係者によると、ファウルボール事故で訴訟に至る例は珍しい。
 訴状などによると、男性は昨年5月18日、クリネックススタジアム宮城(仙台市)三塁側内野席で楽天対西武戦を観戦。ビールを座席下に置いて顔を上げた瞬間、楽天の左打者が打ったライナー性のファウルボールが右目を直撃した。眼球破裂などで入院し、右目の視力は以前の0・3から0・03に下がり、仕事に支障が出ているとしている。
 球団は治療費と交通費として約40万円を支払ったが、男性側は「球団と県は安全に観戦できるよう施設を管理する義務に違反し、ファウルボールから観客を守るネットなどの設置を怠った」と主張している。
 楽天野球団は「訴状を見ていないのでコメントできないが、ファウルボール対策は、場内アナウンスや笛での注意喚起などできる限りのことをしている」と話し、宮城県は「訴状が届いていないのでコメントできない」としている。

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2009年4月7日のニュース