嶋 広島市民球場に惜別の3ラン

[ 2009年3月22日 18:19 ]

6回広島2死一、二塁、左越えに3ランを放ち笑顔でホームインする嶋

 【広3-3神】1957年から広島の本拠地として使用されてきた広島市民球場での最後の試合となる広島―阪神のオープン戦が22日、2万6083人の観衆を集めて行われた。今季から本拠地はマツダスタジアムに移り、同球場は長い歴史に幕を下ろした。最後の公式戦は昨年9月28日のヤクルト戦だった。広島ナインは白を基調にした新しいユニホームを、この試合で初めて身に着けてプレー。試合は3―3で引き分けた。

 朝から降り続いた雨は小降りになり、試合が進むにつれて客席はどんどん赤く染まった。広島の昨季までの本拠地、広島市民球場での最後の試合。オープン戦にもかかわらず異様な盛り上がりの中、15年目のベテラン嶋の一振りでムードは最高潮に達した。
 0―3の六回二死一、二塁。石川の136キロを逆らわずにはじき返した。オープン戦序盤は不振に悩んでいたが、嶋は「素直にバットが出た」と言う。左翼ポール際に飛び込んだ貴重な同点アーチに、観客のほとんどが総立ちになった。
 「この球場はこれで最後。複雑な気持ちもあるけれど、これだけのファンが入って本当に興奮した」と嶋は振り返った。寂しい気持ちはファンも一緒で、試合終了後には右翼席の観客が名残惜しそうにカープの応援歌を歌い続けた。

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2009年3月22日のニュース