緊急招集に一睡もできなかった…でも栗原「やるしかない」

[ 2009年3月22日 17:10 ]

チームに合流し、一塁の守備練習をする栗原

 眠ろうとしているのに、栗原は米国に向かう飛行機の中で一睡もできなかったという。「いろんなことを考えていたんでしょうね」。戦列を離れることになった村田の無念。そして、これから起きるであろうことで頭の中はいっぱいだった。

 ロサンゼルス空港からスーツ姿のまま練習場に直行した。「約1カ月ぶりにこのメンバーでプレーできる」。再び代表のユニホームを着られたことを素直に喜んだ。
 長旅の後とあって守備練習ではボールが手に付かない場面が目立った。それでもバットを握ると存在感を漂わせた。柵越えを連発するなど、ほとんど打ち損じることなく芯でとらえた。
 宮崎での合宿最終日。読み上げられた28人の中に自分の名前はなかった。だが腐ることなく、その日も篠塚打撃コーチにお願いして、合宿中毎日やっていたように居残りでバットを振り込んだ。
 広島の選手として開幕に向けて気持ちを切り替えていた。準決勝という大事な場面からチームに入っていく難しさもある。それでも言う。「空港について、やるしかない、と気持ちを切り替えました」。持てる力を出し尽くすつもりだ。(共同)

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2009年3月22日のニュース