松坂準備完了!3A1勝土産にメジャー復帰

[ 2008年6月18日 06:00 ]

<リーハイバレー・ポータケット>1回無死 ワトソンの投ゴロを捕る松坂

 復活への準備は完了した。右肩の張りで故障者リスト入りしているレッドソックスの松坂大輔投手(27)が16日(日本時間17日)、傘下の3Aポータケットに合流、フィリーズ傘下のリーハイバレー戦に先発した。20日ぶりの実戦マウンドで最速150キロを計時するなど球威も完全に復活。5回3安打2失点でマイナー1勝も手にした右腕は中4日で21日(同22日)カージナルス戦でメジャー復帰する。

 松坂がマウンドに帰ってきた。胸に「ポータケット」の文字が入ったグレーに赤を基調にしたユニホーム。背番号はマイナー戦でも18だ。5月27日マリナーズ戦以来、20日ぶりの実戦に松坂は素直に喜びを表した。

 「ずっと試合を楽しみにしていたし、(同僚は)ほとんど(キャンプで)見ていた仲間だったので、雰囲気も良かった。楽しかった」

 5回3安打2失点。4回までは失策で走者1人を出しただけの完ぺきな内容だった。フィラデルフィアから約1時間半かけて車で移動。雷雨のため、試合開始時間が2時間15分も遅れた条件も問題なし。「いつも通りの準備をした」と気温16度の中で躍動した。
 明確な狙いがあった。65球のうち、カットボールを含めた直球系は全体の68%に当たる44球。特に序盤の3回は27球中21球を投じ、2回に3者連続三振を奪った。最速は93マイル(約150キロ)を計時。格下の3Aの打者に打撃をさせなかった。「いかに自分のストレートが投げられるか。この試合でしか試せないことが消化できた」と松坂。5回こそ制球を乱して失点したが、ジョンソン監督も「直球の制球、特に内角の球が素晴らしかった」と目を細めた。

 松坂は大切な試合を「調整の場所」として“提供”してくれた球団、同僚に感謝の気持ちを込め、40人前のステーキと寿司を用意。大リーグの選手がマイナーで調整する際に行う“しきたり”ではあるが、寿司は試合前後に1回ずつ用意する熱の入れよう。あまりの豪華さにグッドルー・クラブハウスマネジャーは「全部で1000ドル(約10万8000円)はかかる。やることが規格外」と驚いたほどだ。

 「悪かったことは特にない。きょうと同じようなものが出せれば」。中4日で向かう21日カージナルス戦。チームに迷惑をかけた分を取り返す準備は整った。

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2008年6月18日のニュース