前田健 8回2安打無失点でプロ初勝利

[ 2008年6月18日 19:11 ]

8回を2安打無失点でプロ初勝利を挙げ、ブラウン監督(左)に祝福される広島・前田健

 【広2―1日】広島の前田健が8回を2安打無失点でプロ初勝利を挙げた。緩いカーブが効果的で7回まで無安打。打線は1回にボークで先制し、5回に天谷がソロ。日本ハムは9回にスレッジのソロで反撃したが、2回のスクイズ失敗が響いた。

 アウトを奪うたびに、雄たけびをあげた。「気持ちが自然と出ましたね」。8回をわずか2安打で無失点。しかも7回までは無安打だった。プロ初勝利を手にした20歳、前田健は「最高にうれしいです」と、あどけなさの残る顔を赤らめた。

 気迫みなぎる114球だった。抜群の切れの速球を軸に、落差の大きいスローカーブ、チェンジアップを巧みに組み合わせた。2回に2四球から招いた1死一、三塁のピンチでもスクイズを許さず「あれで楽になった」。以降もまさに快刀乱麻の出来だった。

 プロ2年目。大阪・PL学園高ではエースとして活躍し「桑田2世」と呼ばれた逸材だ。「岸和田だんじり祭り」で有名な大阪南部の出身で、グラブには「地車魂」(だんじりだましい)の刺しゅうが勇ましい。「向かっていく気持ちを表す言葉なんです」。負けん気の強さが、堂々の投げっぷりの原動力だ。

 同世代の楽天・田中の活躍に「悔しい」と常にライバル心をむき出しにしてきた。身体能力は広島投手陣ナンバーワンのホープは、もちろんローテーションに食い込むつもりだ。

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2008年6月18日のニュース