俊介には「強めの逆風」がついている

[ 2008年6月11日 22:22 ]

 【ロ1―0広】マウンド上で、大好きな風を肌で感じていた。0―0の4回。ロッテの渡辺俊は味方の失策から1死三塁を迎えたが「絶対に抑えてやろうと思った」。自分の持ち味を最大限に引き出せる「強めの逆風」に勇気ももらっていた。

 受ける里崎はすべて高めを要求した。少しでも低くなれば長打を食らう可能性がある。その危険な高さに初球はカーブ、その後も4球連続して嶋が手を出さざるを得ない高さに直球を投げ込んだ。「カーブはかなり遅かったし、(速球は)高めに浮き上がっていた」と里崎。知り尽くした風の性質を味方に付けた渡辺俊は、振り返ると1―0で今季初完封した試合の最大のピンチを、外野にさえ運ばせない二飛で切り抜けていた。
 3安打に抑え、チームを4月以来となる3連勝に導く5勝目。「風が一番好きな強さと角度で吹いていた。一番投げやすい環境だった」と渡辺俊。逆風という“追い風”を受け、低迷していたチームを上昇気流に乗せた。

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2008年6月11日のニュース