振れば長打 G・G3試合連続弾

[ 2008年5月25日 06:00 ]

<西武・巨人>4回無死、G・G・佐藤が左越えに勝ち越しの本塁打を放つ

 【西武4―2巨人】バットに当たればとにかく飛ぶ!西武のG・G・佐藤外野手(29)が24日、巨人との交流戦で3試合連発となる15号決勝ソロを放つなど、3打数3安打1打点と連日の大活躍。最近7安打はオール長打で、両リーグ1位の長打率を驚異の・706に引き上げるとともに、本塁打、打率の2冠もキープした。勢いの止まらない西武特急は貯金を15とし、25日から阪神とのセ・パ首位決戦(甲子園)に臨む。

 G・G・佐藤の丸太ん棒のような二の腕から放たれた打球はまるでピンポン球のように飛んでいく。1本塁打を含む3安打すべてが長打。長打率は・706とついに“大台”を越えた。
 「何で調子がいいのかこっちが教えてほしいくらい。長打率?まあ特には気にしてないですけど。勝てばそれでいいです」。その豪快な打棒とは裏腹に、いつも通り謙虚な姿勢は崩さない。
 “長打ショー”は初回、左翼線二塁打から始まった。同点で迎えた4回には野間口の143キロ直球を軽々と左翼席中段へ運ぶ3戦連発の15号勝ち越しソロ。「真シンだった。ホームランよ、ありがとう」と振り返ると、6回も右翼線二塁打を放った。22日のヤクルト戦からここ3試合は9打数8安打で、4本塁打を含む7長打と神がかり的活躍で、3試合すべてで勝利打点を叩き出した。打点を挙げた試合は、5月は負けなしの11連勝という“G・G・神話”に「そういう数字は好きです」と笑顔がはじけた。
 目標はでっかい。昨季から右手袋の上にはめる衝撃吸収ガードに「714」という刺しゅうを入れている。ヤンキース往年の名選手、ベーブ・ルースの通算本塁打数(歴代3位)だ。「気になる数字でしょ?あこがれなんですよ。格好いいじゃないですか」。ルースは現役時代に・849(歴代2位=1920年)という長打率を記録したことがあるが、ここ3試合に限れば伝説の強打者も真っ青の飛距離だ。
 連日の猛打ぶりには、渡辺監督も「バットが振れているし、集中して打席に入っている」と目を見張る。その指揮官はこの日、腰を痛め、ハリ治療を受けてからベンチ入り。腰にコルセットを巻いているという事実を試合前に知ったというG・G・佐藤は、豪快なアーチで監督に余計な心配をさせなかった。試合後も「そんなに悪いんですか?」と報道陣に逆取材したが、1本でも多くの長打を積み重ね、快進撃をけん引する度に、指揮官の腰痛も快方へ向かっていく。

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2008年5月25日のニュース