イチロー 懐かしのお騒がせ審判に猛抗議

[ 2008年5月25日 06:00 ]

<ヤンキース・マリナーズ>2回表2死、一、二塁、イチローは二打席連続の見逃し三振。これにはたまらずイチローマイク・ディミューロ主審に猛抗議

 【マリナーズ2―13ヤンキース】イチローが球審に“レッドカード”だ。マリナーズのイチロー外野手(34)が23日(日本時間24日)ヤンキース戦で微妙な判定の末、2打席連続の見逃し三振。イチローに続いて猛抗議したマクラーレン監督が退場処分となった。過去に日本のプロ野球でも判定トラブルを起こしているディミュロ球審に、イチローは同審判が退場すべきと痛烈批判。なお、試合はヤ軍が松井の活躍により13―2で大勝した。

 めったに見せない厳しい表情でイチローが怒声をあげた。2回2死一、二塁で迎えた第2打席。カウント2―3から胸元をえぐる直球をストライクとコールされた。「ノー!カモーン!」と大声でまくし立てた。
 「大豊さん(当時中日)がキレて乱闘になったのを思い出した。怒る気持ちはよく分かる。僕らは草野球をやってるんじゃない。ヤンキースタジアムでやってますから」。球審は97年に日本で審判経験こそあるが、その乱闘が原因で途中帰国したディミュロ氏。たまらず飛び出しイチローを制し、猛抗議したマクラーレン監督は暴言で今季3度目の退場処分を受けた。
 初回にも1―1から内角に外れた球を2球続けてストライクとされた。「あそこを取るのは何かが邪魔で見えなかった、という以外は考えられない」。明らかにボールと感じてもストライクにされることはままあるが、その範ちゅうさえ超えていたという。「あれは厳しいとはならない。それぐらい悲惨なコール」と怒りを通り越し、哀れみさえ覚えていた。「僕は基本もの凄く優しいですから、審判に」と最初はこらえたが、2度も続いては堪忍袋の緒が切れた。
 「イチローが2打席連続で抗議するなんて見たことない」とマクラーレン監督。イチローは「審判が退場すべきだと思うけど、きょうの場合は。やりすぎやわ」と最後までぼやいた。ヤ軍ジラルディ監督も前日の退場で出場停止のため、両監督不在となった一戦は5回までに今季最多タイの13失点で4連敗。首位とのゲーム差は10・5に開き、自身の連続試合安打も6で止まった。後味の悪さだけ残し、長いトンネルの出口はまだ見えてこない。

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2008年5月25日のニュース