凄い!NOMOクラブが日産倒した!

[ 2008年3月19日 06:00 ]

<日産自動車・NOMOベースボールクラブ>日産自動車を下して初戦を突破したNOMOベースボールクラブナインは笑顔であいさつに向かう

 大会初日から“春の嵐”が吹き荒れた。全国社会人野球「第63回東京スポニチ大会」は18日、2会場で1回戦6試合が行われ、保土ケ谷球場第1試合ではNOMOベースボールクラブの現役大学生左腕、良川剛浩投手(21)が8回2/3、4安打2失点と好投。強豪・日産自動車を3―2で下す大金星を挙げた。また、セガサミーは西濃運輸に延長の末にサヨナラ勝ち。元西武、ダイエーなどで活躍した佐々木誠新監督(42)が初陣を飾った。19日は1回戦6試合を行う。

【スポニチ大会結果


 【NOMOベースボールクラブ3―2日産自動車】もしかしての瞬間が訪れた。9回裏2死二塁。最後の打者、野村が二ゴロに倒れると“雑草軍団”がベンチから飛び出してきた。
 チームオーナーでメジャー復帰を目指して奮闘中の野茂(ロイヤルズ)もびっくりの大物食いだ。昨年に続く出場で名門・日産自動車相手に大会初勝利。新日鉄堺で野茂の先輩だった清水監督は「良川が試合をつくってくれた」と目を細めた。
 勝利の立役者は8回2/3を2失点に抑えた先発左腕・良川だ。自己最速が138キロでこの日の最速は133キロしか出なかったが「相手に(プロ注目の)有名な打者がいるのは知りませんでした」と無欲で臨んだ。スライダー、カーブ、フォークに加えて昨夏、ともに練習していた元オリックスの前川(ナショナルズ)から習得したカットボールを駆使。社会人屈指の強力打線を4安打に抑え込んだ。
 大体大野球部をやめてクラブ入りした良川だが、大学4年生で在学中。良川だけじゃない。昼間はピザ店の配達、スポーツジムなどでアルバイトをする選手が多いため、練習時間は午後7~12時。限られた時間で“雑草”は強く育ち、今季初の公式戦で金星を挙げた。
 清水監督は大会初勝利を野茂に報告しないという。「きっとインターネットで結果を見てくれていると思う。彼も大変な時。彼にはメジャーに上がってもらって、僕たちは1戦ずつ勝っていきたい」。太平洋をまたぐ激励の初勝利。もしかしての瞬間はまた訪れるかもしれない。

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2008年3月19日のニュース