開幕先発決定は松坂の「運命」だった

[ 2008年3月19日 06:00 ]

デニー友利巡回コーチとハイタッチする松坂

 レッドソックスの松坂大輔投手(27)が17日(日本時間18日)、東京ドームで行われるアスレチックスとの開幕戦(25日)で球数制限の緩和を訴えた。この日のヤンキース戦前にフランコナ監督が開幕投手に指名。例年より1週間早く開幕するため、首脳陣は90球を交代のメドとする方針だが「これから話し合う。球数は多少制限を緩めてもらえることをお願いする」と言った。

 松坂にとってはそれ以上の重みがあるマウンドだからだ。15日の朝に第2子が誕生。当初、倫世夫人の出産予定日は開幕と同じ25日で、立ち会いを希望していた松坂の日本凱旋は流動的だった。しかし、開幕投手決定までの舞台裏はあまりにドラマチックだった。
 「日本に行って」と夫人に説得された松坂は日本行きを優先する旨を首脳陣に伝えた。だが、14日の登板後、フランコナ監督は「そんな大事な話は、家族と会って決めてこい」とボストンに戻ることを許可し、球団もヘンリー・オーナー所有のチャーター機を用意した。すると、翌朝に長男が誕生。「親孝行ですね。運命というか」。16日にキャンプ地に戻った松坂笑顔で秘話を明かした。
 「ウイニングボールを持って帰りたい」。この言葉を実現させるためには、90球の球数制限は“障害”となる。思い出の東京ドームで行けるとこまで行く覚悟を決めた松坂。「あとは首脳陣の判断です」。家族、チーム、そして日本のファンに白星という結果で感謝を示す。

 ≪石川遼が第2戦始球式≫ハニカミ王子が日本開幕シリーズを盛り上げる。レッドソックス―アスレチックス戦の主催者は18日、第2戦の始球式をプロゴルファーの石川遼(16)が務めると発表した。石川は昨年12月18日にGMAプロ・アマチャリティーゴルフで松坂と同組でラウンド。ラウンド中には松坂がプロの先輩としてアドバイスを送るなど親交を深めた。石川は「歴史的瞬間に始球式という形で参加することができ大変光栄。自分も松坂選手や岡島選手のように世界で活躍できるよう一歩一歩成長していきたい」とコメントした。なお、25日の開幕戦の始球式は森喜朗元首相が務める。

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2008年3月19日のニュース