シャラポワ 全仏初の女王!生涯グランドスラム達成

[ 2012年6月10日 06:00 ]

全仏初優勝のシャラポワ。優勝カップを掲げ笑顔

全仏オープンテニス第14日

(6月9日 ローランギャロス)
 女子シングルス決勝を行い、第2シードのマリア・シャラポワ(25=ロシア)が第21シードのサラ・エラニ(25=イタリア)を6―3、6―2で下し、全仏初優勝を飾った。シャラポワは04年ウィンブルドン選手権、06年全米、08年全豪に続く4大大会タイトルで、史上10人目の生涯グランドスラム(4大大会全制覇)を達成した。エラニは00年のマリー・ピエルス(フランス)以来となる単複2冠はならなかった。

 シャラポワが03年から10度目の挑戦で、ついに赤土の女王に輝いた。3度目のマッチポイントでエラニのバックショットがアウト。コートに両膝をつき、顔を両手で覆って感激の涙を流した。ロシア人で初めて生涯グランドスラムを達成した美女は「ここまで長い道のりだった。支えてくれた多くの人に感謝したい」と話した。

 かつて「氷上の牛」と酷評された赤土でのフットワークに進歩があった。「切り返しや滑りながら打つ足の運びが良くなった」。フィジカルの向上を見せたシャラポワは4ゲーム先取で第1セットを取ると、第2セットも粘るエラニを振り切った。

 錦織圭(22=日清食品)も使う米フロリダ州の拠点に、若いころに指導を受けた中村豊トレーナーが復帰。シャラポワは「ユタカは明るい人間で、彼の役割は大きい」と感謝した。機敏さが増した背景に日本人トレーナーの存在がある。

 プロデビューから3年後の17歳でウィンブルドン選手権を制し、05年に18歳で世界ランク1位に立った。08年に右肩を手術。ランクは100位台に落ちたが、はい上がってきた。大会後は4年ぶりに1位に復帰するシャラポワは花の都・パリで復活を遂げた。

 ▽生涯グランドスラム 全豪オープン、全仏オープン、ウィンブルドン選手権、全米オープンの4大大会をすべて制覇すること。同一年での達成を年間グランドスラムと呼ぶ。女子ではシャラポワが03年全豪で実現したセリーナ・ウィリアムズ(米国)以来10人目の達成。年間グランドスラムは女子が3人、男子は2人しかいない。

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