日本 プエルトリコに逆転勝ち!五輪切符に望み残った

[ 2012年6月10日 06:00 ]

<日本・プエルトリコ>第4セット、ポイントをとり喜ぶ(左から)米山、山村、清水

バレーボール男子ロンドン五輪世界最終予選兼アジア予選第6日 日本3-1プエルトリコ

(6月9日 東京体育館)
 世界ランキング15位の日本は同17位のプエルトリコに3―1で快勝し、奇跡の五輪切符獲得に望みをつないだ。日本は4勝2敗の勝ち点11で4位。アジア最上位のオーストラリアとは勝ち点1差につけた。6連勝のセルビアが1位確定で五輪出場権を獲得。アジア最上位争いは4カ国による大混戦。日本は10日の最終戦で同12位のイランと対戦する。

 一度は消えかけたロンドンへの道が再び見えてきた。日本は最終戦まで五輪切符獲得の望みをつないだ。植田監督は「最初は硬かったけれど、我慢して戦って、勝ち点3を取れたことは大きい。首の皮一枚つながった」と喜んだ。

 ここまで5戦全敗のプエルトリコは、とりこぼしの許されない相手だった。日本は第1セット、受け身になって22―25で失ったが、すぐさま修正。サーブで相手を崩し、プエルトリコの強みであるセンターの攻撃を封じた。逆に日本はセンターの松本らが積極的に攻めた。リズムを取り戻すと3セットを連取。狙い通り勝ち点3を手に入れた。

 セルビアの1位通過が確定し、残る五輪切符はアジア1位に与えられる1枚だけ。アジア1番手のオーストラリアを勝ち点1差で日本、イラン、中国の3カ国が追う大混戦だ。天下分け目の最終日。日本―イラン戦よりも先に行われるオーストラリア―中国戦で、オーストラリアが勝ち点3を手に入れると五輪出場が決まってしまうが、勝ち点2以下なら日本にもチャンスが出てくる。

 日本が対戦するイランは昨年のアジア選手権覇者で、近年急激に力をつけている。日本は昨年のW杯で完敗するなど2戦2敗と分が悪い。8年前のアテネ五輪予選では、フルセットで負けて、出場権獲得が絶望的になった因縁の相手でもある。

 4戦目で中国に完敗し、崖っ縁に追い込まれながらも2連勝で望みをつないできた龍神ニッポン。エース清水は「(イランの)個人能力は高いけれど、勝てない相手ではない。(オーストラリアの試合結果は)気になるけれど、目の前の試合に全力を尽くしたい」と言った。奇跡を信じて最終日を迎える。

 ▽バレーボール男子ロンドン五輪への道 8チームの総当たり戦で、(1)1位(既にセルビアに決定)(2)2位以下のアジア(日本、韓国、中国、オーストラリア、イラン)最上位の計2チームに本大会出場権が与えられる。変則的な勝ち点制で3―0、3―1の勝利は勝ち点3を得る。3―2の勝ちは2で、フルセット負けは1となる。1―3、0―3の敗戦は0。勝ち点で並んだ場合は勝利数が多い方が上位。続いてセット率、得点率の順となる。

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2012年6月10日のニュース