舞い上がらなかった鈴木「リンクにぬいぐるみの毛が落ちていた」

[ 2010年11月20日 08:50 ]

女子SPで首位に立った鈴木明子の演技

 最終滑走の女子SP。氷の舞台に上がる前の鈴木の心は穏やかだった。「リンクにぬいぐるみの毛が落ちているのに気付くほど、落ち着いていました」。緊張を感じさせない安定した演技で魅了し、シニアGPで初めてSPでトップに立った。

 ジャンプは3回転ルッツで踏み切り違反を取られただけ。3つのスピンはすべてで最高難度のレベル4を得た。観客も演技を終えた時点で誰がトップになるかは分かっていた。ただ、本人は「(上半身を反る)レイバック(スピン)とか止まりそうだった。納得いかない」と複雑そうな表情を浮かべた。
 25歳とフィギュア界の女子でベテランの域に入りながら、向上心は尽きない。練習で新たに取り入れようと2連続の3回転ジャンプに挑戦中。昨季に念願のバンクーバー冬季五輪に出場し、ますます自分への欲が沸いてきたという。
 中国杯はSP2位につけたが、フリーの後半にミスが続き、惜しくも2連覇を逃した。「あしたは気持ちを切り替えて、自分らしいスケートをしたい」。かぶとの緒を締め、GPで2勝目を狙う。(共同)

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2010年11月20日のニュース