渡辺徹“おしどり夫婦”表現に疑問「誰が俺んとこを知ってるんだ?」 人の個性は2色で表せない

[ 2022年5月8日 14:55 ]

俳優の渡辺徹
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 俳優・渡辺徹(60)が8日、ABEMA「ABEMA的ニュースショー」(日曜正午)に生出演し、ニュース報道の慣用句に私見を語った。

 番組では、福島県猪苗代町で廃業した宿泊施設から出火したニュースを取り上げた。その中で取り上げたのは、「心霊スポット“として知られる”」という表現。番組調べでは、他にも同じ言い回しが使用された別のニュースが数々、見つかり、この「○○として知られる」という表現について深掘りした。

 渡辺もこの表現に思うところがあるという。「この番組の冒頭でもさっそく言われてたのが、『おしどり夫婦として知られる』って言われるんですけど。誰が俺んとこ(の夫婦関係)を知ってるんだ?誰が決めたんだ?って」とぶっちゃけ、笑わせた。

 87年に榊原郁恵と結婚し、今年で結婚35周年の節目を迎える。昨年は「いい夫婦 パートナー・オブ・ザ・イヤー2021」に選ばれており、「おしどり夫婦」と表現されることが多い。しかし渡辺は「この業界、ちょっと長く夫婦やってるとだいたい『おしどり夫婦として知られる』とか、『日本を代表するおしどり夫婦』とか。他に表現方法がないから、付けているとしか思えないよ」と首をひねった。

 渡辺は、「○○として知られる」の表現が、善悪を識別する枕詞になってしまう可能性があると考えているという。「昔、山田太一さんという脚本家とドラマをやった時に話をしたことがあるんですけど、今の世の中、“2色”しか許してない。いい人か悪い人か、白か黒か、どっちかに入らないと許さない。今まで白だった人がちょっと陰りを見せると、黒だったんじゃないかとバッシングが始まる」と指摘した。

 人の個性は2色で表せないというのが、渡辺の持論。「人それぞれ見ると、いろんな色を持っている。俺の中で白も黒もピンクも青もいろいろあって、それが人間なのに、ネットなのか何なのか知らないけど、はっきりしたイメージを付けてくれないと許さないみたいなことが、『何々として知られる』ということに全部集約される」と、問題点を口にしていた。

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2022年5月8日のニュース