阪神の“雨男”大竹 打席登場曲「雨の慕情」に 故郷・熊本のスター八代亜紀さんと勝利の雨降らせる

[ 2024年3月6日 05:15 ]

阪神・大竹
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 阪神・大竹が今季、主催試合で打席に入る際の登場曲を、昨年12月末に亡くなった八代亜紀さんの名曲「雨の慕情」に決めた。昨季チームトップの12勝を挙げ、さらなる飛躍を目指す左腕は「名前がコールされると、サビ部分が場内に流れると思います」と話した。

 「雨々ふれふれもっとふれ」の歌詞が有名な大ヒット曲。昨季は開幕からの登板日が3回中2度、降雨中止になり、2度目となった4月15日のDeNA戦では駐車場で顔を合わせた岡田監督に笑われる一幕もあった。自他ともに認める雨男ぶりを発揮し、昨年6月には「大雨降太郎さん」グッズが発売された。同9月には元祖・雨男の青柳とのコラボグッズも登場した。

 その青柳は21年に打席時の登場曲に使用した徳永英明さんの「レイニーブルー」など雨に関連する楽曲を使用。自身も昨オフから「雨に関連した曲がないと思って探していた」と熟考を重ねた末、八代亜紀さんの「雨の慕情」を聞いて決断。短絡的なウケ狙いではなく、故郷・熊本県出身の偉大なスター歌手へ、追悼の意味が込められている。

 1月に左肩の腫瘤(しゅりゅう)の良性腫瘍(ガングリオン)を取り除き、1イニングの実戦初登板を予定していたこの日の楽天戦も雨で流れた。「(雨男の)本領を発揮してしまった…」と早速、苦笑いを浮かべつつ、室内でキャッチボールやショートダッシュで調整。6日の同戦で仕切り直しのマウンドに上がる。

 「真っすぐをしっかり投げる。細かいところを最初からやるのもあんまり…なので。ブルペンで投げた感覚がバッターに対してどういう感じかとか、その辺の確認をして、抑えられるようにつなげていきたい」

 シーズン序盤から雨の洗礼を浴びながら、昨季は日本一に大きく貢献。今年も“吉兆”の雨スタートから、シーズンに向けて状態を上げていく。

 ▽雨の慕情 作詞阿久悠、作曲浜圭介による八代亜紀の30枚目のシングル。1980年4月25日発売で売上は56万9000枚。八代が同年の紅白歌合戦に大トリで歌唱し、日本レコード大賞、日本歌謡大賞など数々の音楽賞に輝いた。

 《4月に2度の降雨中止》
 ○…昨季の大竹は、阪神移籍後初登板として予告先発された4月5日広島戦(マツダ)が降雨中止に。8日ヤクルト戦の初登板を経て15日DeNA戦(横浜)も雨で流れた。開幕5戦5勝を飾った5月13日のDeNA戦も雨に見舞われるなど、青柳に続く雨男の地位を確立。6月には名前をもじった「大雨降太郎さん」フェイスタオル、9月には青柳とコラボしたタオルが販売された。チーム8度の降雨中止のうち、大竹の2度は村上(5月6、7日広島戦=マツダ)と並んで最多だった。

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