巨人・岸田「いやもうメチャクチャうれしい!」 29年ぶり捕手代打サヨナラ弾に大久保コーチ号泣

[ 2023年6月30日 21:32 ]

セ・リーグ   巨人2―1阪神 ( 2023年6月30日    東京D )

<巨・神>10回、サヨナラ本塁打の岸田(右)を涙で迎える大久保打撃コーチ(撮影・光山 貴大)
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 巨人の岸田行倫捕手(26)が阪神戦(東京D)で劇的な代打サヨナラアーチ。連敗を3で止め、首位阪神とのゲーム差を4・5に縮める勝利へと導いた。

 1―1で迎えた延長10回だった。この回から登板した相手4番手右腕・加治屋から中田翔、丸が打ち取られて2死走者なし。ここで代打に起用された岸田は1ボールからの2球目、外角カットボールを捉えると、打球は右中間スタンドへ突き刺さるサヨナラアーチとなった。

 岸田の本塁打は2020年10月31日ヤクルト戦(東京D)のプロ初アーチ以来3年ぶり通算2本目。サヨナラ本塁打はもちろん、サヨナラ打も自身初で、一塁ベースを回ったあとにはキョトンとした顔をしていたが、劇弾と分かると破顔一笑。右腕を突き上げながらダイヤモンドを一周すると、チームメートの手荒い祝福を受け、原辰徳監督(64)に歓喜の抱擁で出迎えられた。

 興奮冷めやらぬ空気のなかでお立ち台に上がった岸田は「いやもうメチャクチャうれしい!」と絶叫。スタンドからの大きな拍手と大歓声に「ありがとうございますっ!!」と再び叫んだ。

 巨人捕手の代打サヨナラ本塁打は1994年9月17日阪神戦(東京D)の大久保博元以来29年ぶり2人目。大久保博元打撃チーフコーチ(56)は岸田に抱きつき、号泣だった。

 自身の“キョトン顔”については「いやもう、とにかく必死で。打った感触が思ったより良かったんで。どこまで飛んでるんかなっていう感じで一塁回ってた顔…ですねぇ。フフッ…はい」と楽しそうに説明。改めてサヨナラアーチの感想を聞かれると「最高で~す!」と口にした。

 先発右腕・戸郷が143球を投げ、8回8安打1失点の粘投を見せた。勝利投手にすることはできなかったが「必死に投げてる姿は凄い…なんとかしてやろうという気持ちで。正直、ネクスト(次打者席)でめちゃくちゃ緊張してて…」と岸田。打席に行く前には現役時代に強打の捕手として知られた阿部慎之助ヘッド兼バッテリーコーチ(44)から「ホームラン狙って来い」と声をかけられたことを明かし「思い切ってスイングした結果がこういう形になって本当にうれしいです。気持ちいいで~す!」と声を張り上げていた。
 

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