強いぞ広島・坂倉が決勝打!追いつかれた直後「すぐ取り返せたので良かった」 5連勝で貯金は今季最多6に

[ 2023年6月30日 05:00 ]

セ・リーグ   広島5ー3DeNA ( 2023年6月29日    マツダ )

7回1死一、三塁、坂倉は中前に適時打を放ち塁上で手を上げる(撮影・奥 調)
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 広島は29日、DeNAに5―3で勝利し、今季6度目の同一カード3連勝を飾った。同点の7回1死一、三塁で坂倉将吾捕手(25)が決勝の中前適時打を放って勝利に貢献。今季3度目の先発野手全員安打を記録するなど、2桁12安打と攻撃陣が躍動した。今季最長タイの5連勝で貯金は今季最多6。ついに2位・DeNAには1・5ゲーム差に接近した。

 新井カープの快進撃が止まらない。歓喜の赤いジェットバルーンが2日続けて広島の夜空に舞った。同点で迎えた7回1死一、三塁の好機で坂倉のバットから快音が放たれた。左腕・エスコバーが投じたツーシームを捉えた一打は勝ち越しの中前適時打となった。

 「ターリーも(失点して)悔しい登板だったと思うので。やられた次の回にすぐ取り返せたので良かった」

 直前の7回表に2番手のターリーが2点を失い同点に追いつかれた。その嫌な雰囲気を女房役が一振りで一掃。値千金の決勝打だった。7年目の今季は捕手一本で勝負に挑戦。しかし開幕直後は配球やキャッチングなど守備面で「考えることが多くあった」といい、シーズン序盤は打撃に苦しんだ。3、4月は打率・227と本来の姿は影を潜めていた。しかし着実に上昇していった。6月は55打数20安打で月間打率・364と好調を維持。好調の要因については「打席の中で強く振れるようになってきている」と分析。今はチームメートとも意見を交わしながら、考えを整理して打席に向かうことができているという。

 坂倉と同様にチーム力も確実に上がってきている。7回の勝ち越し打の直後には田中も適時二塁打で続くなど、劣勢の状況を打開する力が備わってきた。新井監督も手応えを口にした。

 「2点を追いつかれて、すぐに勝ち越せるのはチームに力がついている証だと思う。同点に追いつかれても、守りからベンチに戻ってきた選手の表情、雰囲気を見ても、“よし、もう一丁やってやるぞ”という空気になっているので、凄くいいと思う」

 結果的には今季3度目の先発野手全員安打だった。終盤の粘りがチームの勢いを物語る。30日からは敵地でのヤクルト3連戦。「強くて勢いのあるベイスターズに3連勝できたというのは、選手も自信になったと思う。移動ゲームになりますけど、また一丸となって戦っていきたい」と新井監督。首位・阪神の背中も視界に捉えた。夏本番を前にカープが上位浮上へ向けて熱い戦いを繰り広げる。(長谷川 凡記)

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