荒木大輔さんが明かす栗山英樹監督の人柄 気づかいは現役時代から 自分が病に苦しんでいても…

[ 2023年3月24日 18:46 ]

荒木大輔氏
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 元プロ野球選手で野球評論家の荒木大輔さん(58)が24日、文化放送「くにまる食堂」(月~金曜前11・00)にゲストとして生出演。日本時間22日に米国フロリダ州マイアミで行われた第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)決勝で前回覇者の米国を破り、14年ぶり優勝を果たした野球日本代表「侍ジャパン」の栗山英樹監督(61)についてその人柄を語った。

 同番組へは昨年6月以来の出演となった荒木さん。パーソナリティーを務める元文化放送でフリーの野村邦丸アナウンサー(66)と楽しい野球談議に花を咲かせた。

 そのなかで現役時代にヤクルトでチームメートだった栗山監督についてのトークになった。早実時代に甘いルックスからアイドル顔負けの人気を誇り、甲子園で“大ちゃんフィーバー”を巻き起こした荒木さんは1982年ドラフト1位で高校からヤクルト入り。一方、東京学芸大出身で小・中・高校の教員資格も持つ栗山監督は翌83年のドラフト外でヤクルトに入団した“苦労人”だ。

 現役時代の栗山監督について聞かれた荒木さんは「本当に自分のことっていうより人のことが気になって、心配になって仕方がない感じ」と当時を回想。栗山監督はプロ2年目から激しいめまいを伴うメニエール病に悩まされ、現役生活も長くは続かなかったが、その一方でプロ入り後も続く“大ちゃんフィーバー”により神宮球場に緊急避難用の“荒木大輔トンネル”が急きょつくられるなど大スターだった荒木さんもケガに泣かされたプロ野球人生だった。

 「僕もリハビリ期間が長かったんですが、栗山さんは現役最後のほうだったんですけど自分も成績を上げなきゃいけない大変な時期、体調も良くない、それでも僕のことを凄く気づかってくれたりとか。選手同士なのに、後輩とか、ケガをしている人間、リハビリを頑張っている人間に温かい声をかけてくれるとか。そういう人ですね」。

 そんな栗山監督とは日本ハムで1軍監督と2軍監督(のちに1軍投手コーチ)としても、ともに戦った。ヤクルトでの現役時代とは違って監督という立場上「怖い面がありました」とし、「選手がちょっとでも、故障ではないんですけどもちょっと状態が悪くて、それがケガにつながるようなパフォーマンスをしている時の表情っていうんですかね。絶対気を抜かないような。これは絶対見落とさないよ、みたいな感じで。眼光鋭く」と、打たれたなどの結果は選手に一切問わないものの、ケガをさせたくないという思いの強さに触れる場面もあった。

 今では当たり前のように二刀流として投打で大活躍する大谷翔平投手(28=エンゼルス)が日本ハムに入団した時、荒木さんはヤクルトでコーチをしていたが、プロ野球OBにも当初否定派が多かった二刀流についても栗山監督が大谷の挑戦を守り抜いたことはあまりに有名。「頑固って言葉が合うのかは分からないですけども、大谷翔平の二刀流にしても周りが絶対無理と言ってても聞く耳もたないですよね。自分ができると思ったり、その選手をこうやって輝かせようと思ったことっていうのは一切曲げないですし。それが自分が考えていることなので、これが選手たちにとってベストだ、という選択をしている。そういうものは一切曲げない。もし仮に失敗したら全部自分が責任をかぶる、と」と話していた。

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