巨人ドラ1浅野「全力」イチ流始動 高松商でイチロー氏から指導、恩師モデルのグラブで新人合同自主トレ

[ 2023年1月14日 05:20 ]

キャッチボールする浅野(撮影・尾崎 有希)
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 巨人のドラフト1位・浅野翔吾外野手(18=高松商)が13日、川崎市のジャイアンツ球場で行われた新人合同自主トレ初日で「イチ流」のスタートを切った。日米通算4367安打を放ったマリナーズ会長付特別補佐兼インストラクターのイチロー氏(49)のモデルの外野用グラブを新調。高校時代に直接指導を受けて多くの助言を授かった若武者は「全力プレー」も実践した。

 恩師をいつも近くに感じていたい。巨人の新人合同自主トレ初日。浅野の左手にはイチローモデルのグラブがあった。キャッチボールなどを行って「イチローさんと同じ背番号でプロの舞台でやるので、プロで初めてのグラブはイチローさんの(モデル)でいこうと思った」と明かした。

 日米通算4367安打を放ったレジェンドの背中を追う。21年12月にイチロー氏が高松商を指導。浅野はキャッチボール相手にもなり、その姿に感銘を受けた。憧れの存在が恩師となり、代名詞である背番号「51」も希望して背負った。「一番初めに買った小学生の頃のグラブもイチローさんのモデル」。野球人生の最初と同じようにプロでも“イチ流”のスタートを切った。

 イチロー氏の教えの一つが「常に全力」。キャッチボールでは初球から力強く投げ込んだ。距離が延びてからは本家ばりのレーザービームも披露。勢い余って相手を務めたドラフト2位の萩尾(慶大)の頭を越えた暴投もあったが「(イチロー氏から)キャッチボールは強く投げろと言われた。近い距離でもしっかり投げる練習をしたし、遠くからも低い球というのを意識している」。一球、一球に全力を注いだ。

 準備も怠らない。体調不良で欠席した中田歩(東奥義塾)を除く参加13人全員が受けた内野ノックでは持参した内野用グラブで軽快な動きを披露。「外野一本で勝負するよりは、いろいろなポジションをできた方がいい」と見据える。ティー打撃も素振りもフルスイングで「しっかり振れる準備はしてきた」と大きく胸を張る。

 報道陣約80人が集結し、ファンにも3年ぶりに公開された合同自主トレ。多くの注目を集める中で「緊張感を持って練習ができている」と充実感をにじませたが「調子に乗ることなく謙虚な姿勢で」とすぐに表情を引き締めた。師匠の教えを胸に、一流の道を歩む。(小野寺 大)

 ▽イチロー氏の高松商指導 21年12月11、12日に直接指導。同年夏の甲子園3回戦で智弁和歌山に敗退した際に長尾健司監督が「うちにもイチローさん、来てほしいですね」とラブコールを送ったことで実現。当時2年生だった浅野がキャッチボール相手を務めた。イチロー氏は「監督の一言からこんな出会いが実現して。みんなレベルが高い。センスが良い。凄くいい雰囲気。応援したくなっちゃいました」などとコメントした。

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