ポーカーフェースの日本ハム・加藤貴 開幕日に「レア」が見られるのか

[ 2023年1月14日 08:00 ]

日本ハム・加藤貴
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 こうも冷静でいられるのか――。日本ハムの開幕投手に内定している加藤貴之投手(30)を見てそう感じた。今年は新球場「エスコンフィールド北海道」の開業初年度でもあり、特別な開幕ゲームになるはずだ。それでも、昨季8勝を挙げた左腕は「まだ意識していないですけど、キャンプ入ってから徐々に意識して頑張ろうかなと思っています」と落ち着き払っていた。

 練習でも、いつも通りを貫いていた。自主トレを公開した12日は外野のポール間のダッシュを淡々と繰り返し、「やらないと気持ち悪いというか、ずっとやってきたことなので、“とりあえずやっておこう”という気持ちです」と例年とほぼ同様のメニューをこなしているという。

 マウンドでは、常にポーカーフェースで投げるのが特徴的。新日鉄住金(現日本製鉄)かずさマジック時代から表情を崩さないスタイルを変えていないといい、その理由は「(笑った後に)打たれたら、“こいつダサいな”と思われたくない」。ガッツポーズについても「やり方が分からないですしね」と、何ともひょうひょうとしている。

 ただ、チームのことに話が及ぶと一気に表情を引き締めた。「開幕戦に関しては大事だと思います。それよりも143試合、本当に一つでも多く勝って。去年は悔しい思いしたんで、一つでも順位を上げてチーム全体がもっともっと強くなって、もっと応援されるというか、負けづらいチームというか、みんなで一勝を貪欲に勝っていきたい」と開幕投手らしく、力強く語った。

 年始に札幌市内の神社で引いたおみくじは「大吉でした」と大役を務めるには幸先の良いスタートを切った。今季もマウンドでは笑顔は見せないと言っていたが、今年の開幕戦は特別だ。加藤貴の「レア」なマウンドでのガッツポーズ姿や笑顔が出るかも…と、少し期待している。(記者コラム・田中 健人)

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2023年1月14日のニュース