槙原寛己氏　殿堂入りバース氏のやっぱり忘れられない85年甲子園3連発

野球殿堂入り

1985年4月17日、阪神のランディ・バースにバックスリーンに本塁打を打たれた巨人・槙原
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　もちろんパワーもあったが、バースは打者として非常にクレバーだった。1980年代当時、外国人選手といえば豪快に引っ張る、強く振るだけの打者が全盛。そんな中で彼は逆方向にも長打が打てた。左翼方向に吹く甲子園球場の浜風も巧みに利用し、広角に打球を運ぶ。そんな打者の先駆けだった。

　やはり忘れられないのは85年4月17日、甲子園で打たれた「バックスクリーン3連発」。2点リードの7回2死一、二塁でバースに中堅へ逆転3ラン。さらに掛布さん、岡田さんに打たれた。バースはあの一発がシーズン第1号。開幕直後は不振だったが、あれで火を付けてしまった。終わってみればその年は3冠王に輝いた。日本のプロ野球界に大きく貢献した選手。殿堂入りには「おめでとうございます」と言いたい。（本紙評論家・槙原寛己）