巨人 ドラ1候補に東洋大の155キロ左腕・細野が浮上 けん制技術も光る“朗希世代”の逸材

[ 2023年1月6日 04:30 ]

東洋大・細野
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 巨人が今秋ドラフトの1位候補として東洋大の155キロ左腕、細野晴希投手(3年)をリストアップしていることが5日、分かった。近年は先発左腕が不足しているチーム事情もあり、今秋の目玉となりそうな左腕の徹底マークを続けていく。

 細野は1メートル80、87キロと恵まれた体格から角度のある直球を投じ、カットボール、スライダー、カーブ、スプリット、チェンジアップ、ツーシームと多彩な変化球も操る。東亜学園時代は甲子園出場はないが大学で球速が10キロ以上もアップ。ソフトバンク、巨人で通算142勝をマークした左腕・杉内(現巨人3軍投手チーフコーチ)のフォームを参考にしており「大学に入ってずっと求めているのは勝てる投手」とチームを勝利に導くことをテーマに成長を続ける。

 大学1年秋に神宮デビューを果たしたが、2年春の入れ替え戦で2部に降格。昨年は春は2部で優勝したが昇格はできず、秋は2部2位に終わり、大学のラストイヤーを迎える。ロッテ・佐々木朗ら同世代のライバルは一足先にプロの世界で結果を残しており、昨年12月に大学日本代表候補合宿にも参加した左腕は「上でやって結果的に1番になれたら」と目標を口にしていた。

 昨季は先発の軸として期待した左腕・高橋が故障でわずか1勝に終わるなど、慢性的に左投手が不足している球団は、細野に早くも即戦力の評価を与えている。長いイニングを投げても球威が落ちないスタミナに加え、一塁けん制はスカウト陣が驚くほど高いレベル。東都リーグでは一塁走者がリードを狭くするシーンが、お決まりの光景となっている。

 昨秋ドラフトでは1位で浅野(高松商)、2位で萩尾(慶大)と補強ポイントの外野手を積極的に指名したが、「超豊作」と予想される今秋は細野も含め左投手に好素材が多い。高校生では昨年の明治神宮大会を制した大阪桐蔭の前田悠伍(2年)に注目している。

 ◇細野 晴希(ほその・はるき)2002年(平14)2月26日生まれ、東京都八王子市出身の20歳。小2で野球を始め、東海大菅生中では軟式野球部に所属。東亜学園では1年夏からベンチ入りも甲子園出場はなし。東洋大では1年秋にリーグ戦デビュー。東都リーグ1部で通算11試合に登板して1勝1敗、防御率1・43。1メートル80、87キロ、左投げ左打ち。

 ≪昨季先発左腕6勝は12球団ワースト≫巨人の左腕が昨季マークした白星は合計12勝で、そのうち先発が挙げたのはわずか6勝。左腕合計12勝は楽天の14勝を下回る12球団最少で、先発の6勝も阪神の9勝を下回りセ、パ通じ最も少なかった。ただし、チーム左腕の合計53ホールドは、DeNAの47ホールドを上回る両リーグトップ。高梨(25H)、今村(21H)を中心に救援左腕はある程度駒がそろっており、大きな課題は先発左腕の拡充だ。

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2023年1月6日のニュース