来春選抜21世紀枠候補9校が決定 私立校最北端の稚内大谷、選手12人の城東など

[ 2022年12月9日 15:02 ]

甲子園球場
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日本高野連は9日、第95回選抜高校野球大会(来年3月18日から14日間、甲子園)の21世紀枠候補9校を発表した。

 最終的な出場校は来年1月27日の選考委員会で出場校が決まる。記念大会となるため例年より一般選考枠で4校多い36校が出場。21世紀枠は例年通り3校が選ばれる。

【北海道・稚内大谷・私立】

 北海道地区では私立校として日本最北端にある稚内大谷が選ばればれた。同校のある稚内市の宗谷岬からはロシア・サハリンが肉眼で見える。学校創立は1963年で現在は258人(女子110人)の生徒が在籍。1969年に創部した野球部は選手28人で今秋は北海道大会に進出した。
<推薦理由>年間平均気温8度で約6カ月もグラウンドで練習ができない気候条件にも負けず北海道大会で奮闘した。


【東北・秋田県・由利・公立】

 東北地区では秋田の由利が選出。今秋の秋田大会で準優勝し、東北大会では準々決勝に進出した実力校だ。斎藤広樹監督の下、28人の選手と4人のマネジャーでさらなるレベルアップに励んでいる。プロ野球・広島のように鮮やかなユニホームも特徴だ。
<推薦理由>秋季東北大会8強など試合成績が極めて良好。冬季は独居高齢者宅の除雪作業など地域に貢献した。


【関東・栃木県・石橋・公立】

栃木県の石橋は3度目の候補9校に選出された。攻守にバランスの取れたチームは今秋の栃木県大会で4強入りを果たした。県内屈指の進学校として知られ、グラウンドは他部との共有ながら工夫した練習で技術を磨く。
<推薦理由>21年度は国公立大に134人合格の進学校。地域の小学生対象の肩肘検診を兼ねた野球教室も開催した。



【東海・三重県・木本・公立】
三重県の木本は選手13人で今秋の三重県大会3位決定戦に進出した。全校生徒は472人でその内、女子生徒は254人。西垣戸洋一監督が部長を兼任する。
<推薦理由>選手は13人と少数も140キロ近い直球を投げ込む投手を2人擁して強豪校とも互角の戦いを演じた。


【北信越・富山県・氷見・公立】富山県の氷見は部員数17人ながら富山県大会優勝を果たし、北信越大会は8強に進出した実力を持つ。学校OBにハンドボール選手の安平拓馬。
<推薦理由>秋季県大会では圧倒的な打撃力で優勝。氷見市内唯一の高校として野球教室などで野球振興に貢献した。


【近畿・兵庫県・小野・公立】
兵庫県の小野は全校生徒870人は候補9校中最も多い。今秋は兵庫県大会8強入りを果たした。野球部のOBに元阪神の捕手・清水誉。選手数は29人でマネジャーは2人。
<推薦理由>創立120周年の伝統校で文武両道を貫く。タブレットで情報共有し短い練習時間でも技術を向上させた。


【中国・広島県・神辺旭・公立】

広島県の神辺旭は部員数38人でマネジャー6人。高橋良輔監督の下、今秋の広島県大会は4強進出を果たした。学校のOBに楢崎誠(Official髭男dismメンバー)。
<推薦理由>野球部創部以来初の中国大会進出を達成した。災害時にはチーム全員で被災地でボランティア活動を行った。


【四国・徳島県・城東・公立】
徳島県の城東は候補9校中最小の選手数12人ながら今秋の徳島県大会4強入りした。新治良佑監督が指揮を執る。
<推薦理由>今春卒業した部員6人が国公立大学に進学。文武両道で今秋の県大会は12人の選手で4強入りした。


【九州・宮崎県・高鍋・公立】宮崎県の高鍋は粘り強い野球で今秋の宮崎県大会準優勝を果たした。九州大会では1回戦で明豊(大分)に敗れるも、0―2と接戦だった。
<推薦理由>清掃活動、特別支援学校の生徒との野球交流会で地域貢献。生徒会活動なども盛んで生徒の模範となった。

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2022年12月9日のニュース