ソフトB・大関 球団日本人では和巳以来の18勝誓う 3400万円増更改にエース後継の自覚

[ 2022年12月7日 05:00 ]

大幅アップで更改した大関は来季の目標を「18勝」と書いた色紙を手に横綱級の働きを誓った
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 ソフトバンクの5選手が6日、ペイペイドームで契約更改交渉に臨んだ。今季プロ初勝利、初完封を含む7勝を挙げた大関友久投手(24)は、300%超アップとなる3400万円増の年俸4500万円でサイン。来季の目標に、球団日本人投手では斉藤和巳投手コーチ(45)が06年にマークして以来となる18勝を掲げ、メジャー移籍が決定的なエース千賀滉大投手(29)の後継を狙っていく。

 300%超の大幅アップが怒濤(どとう)の1年を物語った。大関は3400万円増の年俸4500万円の提示に「最初はびっくりした」と目を丸くしてサインした。喜び、不安、屈辱。全てを味わった左腕は期待に応えるべく、来季の目標を「18勝」と言い切った。

 「理由はない。自分で目指したいと思った数字なので。何とか頑張りたい」

 18勝以上ならば球団では11年に19勝を挙げたホールトン以来。日本人に限れば06年の斉藤和巳現1軍投手コーチ以来の快挙だ。大きな目標に向け大幅アップした年俸が役立つ。「野球の面で行動が起こしやすくなった」。まず直球を磨くためスピードガンを自費で購入することを決めた。

 「スピードは大事な要素だし、打者が分かっていても打てない、どんどん押し込める直球を目指したい」

 宮崎秋季キャンプでは2度の沢村賞に輝いた斉藤和投手コーチに指導を受け、「こういう人が成績を残すんだなと。人とは違う何かを持たれている」とエースの風格を肌で感じた。今オフは7年連続2桁勝利の千賀がメジャーに移籍の見込み。千賀と同じく育成出身の大関は「エースを狙いたい」と穴を埋める覚悟はできている。

 今季は開幕ローテーション入りし21試合に登板。プロ初勝利、初完封を含む7勝(6敗)、防御率2・93。初の球宴出場で先発も経験した。しかし、8月には左精巣の腫瘍摘出手術で離脱。9月に復帰もオリックスとのCSファイナルSでは2試合連続で失点した。「あの2試合をしっかり投げていればと思う。そこが頭に残る。短期決戦でも投げ切る実力を付けたい」。不屈の左腕に不可能はない。(福井 亮太)

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2022年12月7日のニュース