【福井】北陸のW左腕、水野&本田がVリレー 谷津田監督「よく投げた」

[ 2016年7月27日 17:06 ]

<福井商・北陸>7回途中まで好投した北陸の先発左腕・水野

第98回全国高校野球選手権福井大会決勝 北陸6―5福井商

(7月27日 福井県営)
 勝利の瞬間、マウンド上で天に向かって両手を突き上げる背番号10の本多へ、背番号1のエース・水野が猛ダッシュ。W左腕で逃げ切ったノーシードの北陸が24年ぶり3度目の甲子園キップを手にした。

 「調子はよくなかったです。でも、本多がいてくれるから思い切って投げれました」と1メートル80、65キロの細身のエースは7回途中5失点降板。7回、1点差に詰め寄られなおも四球を与えて一死一塁となったところで、後を1メートル73の2番手・本多に託した。本多は「初回から準備してました。スライダーがよかった。水野がいてくれて、自分はここまで成長できたと思います」。7回を切り抜けるとあとはすいすい。結局、8つのアウト中6本の内野ゴロで仕留め、福井商の反撃の芽を摘んだ。

 2年前、1年秋の新チームから2人の左腕が北陸投手陣の中心となった。2人とも140キロ近い直球と、スライダーを中心に変化球を低めに集める同タイプ左腕。その時は本多が背番号1をつけ、水野が10。だが、2年春からエースナンバーを水野が背負った。昨夏の1回戦では福井商に2―5と完敗。「あの時の悔しさがあったから、きょうの優勝がある」とW左腕は声をそろえた。準決勝を除く4試合で2人の左腕が好リレー。チームを勝利に導いた。

 「子供たちに勝たせてもらいました。水野も、本多もよく投げた。甲子園ではのびのび全力プレーすれば。力を出し切ればね」

 監督歴23年、北陸の監督として就任4年目で自身初の甲子園を決めた谷津田伸二監督(54)は感無量の面持ちだ。試合後、ベンチ入りメンバー全員とガッチリ抱き合い、目頭を押さえた。1992年の甲子園ではベスト8に進出した北陸。「1戦必勝で全国制覇を」。主将・三ツ井の言葉は頼もしい。

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