鳥谷、途中出場で安打も…先発復帰まだ 金本監督「自信取り戻すまでは」

[ 2016年7月27日 07:10 ]

<神・ヤ>8回1死、鳥谷は中前打を放つ

セ・リーグ 阪神5―3ヤクルト

(7月26日 甲子園)
 2試合連続で先発を外れた阪神・鳥谷は集中力は研ぎ澄ましていた。途中出場から「H」ランプを灯し、復調気配を漂わせた。「チームが勝てて、よかったです」。どこまでもクールなキャプテンは、8回の守備から守り慣れた甲子園の定位置へ。守備機会には恵まれなかったが、バットで虎党を沸かせた。

 ゴメスの2ランで2点を勝ち越した直後の8回1死無走者。中前にライナーをはじき返した。鳥谷らしい技ありの一撃で歓声を浴びた。これで連続試合フルイニング出場が止まった24日の広島戦(マツダ)から2打数2安打1死球。全3打席で出塁し、役割を果たしている。とはいえ、まだ2試合。金本監督は慎重に言葉を選んだ。

 「だからもう、早く打撃の感じというかね。モチベーションと数字、感じ。この2つをやっぱり上げて行って、自信を取り戻すまではね。やっぱり、中途半端な感じで戻したくない。また同じことの繰り返しというか、今度は彼も本当にショックを受けるかもしれないしね。そこへの配慮もあって、しばらくは…とも思っています」

 2試合で結果を残したからと言って、即座にスタメンに戻しては元のもくあみになりかねない。記録のストップという代償と引き換えに一大決断を下したからには、本来の姿を取り戻すまで先発起用しない。これは、指揮官の「親心」に他ならない。中途半端な状態で先発復帰させ、また結果が出なかった場合には、連続試合出場記録にも待ったをかける必要性が出てくるからだ。

 残り49試合。まだ猶予はある。鳥谷にとって今は、自分のことだけに集中することを許されている時間だ。(惟任 貴信)

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2016年7月27日のニュース